A3!

□はじめまして、お久しぶりです
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「ただいまー」
『……オジャマシマス』
 
 めっちゃ緊張するよ!?そりゃそうだよ!?他人の家(しかも人数が多い)入ってんだもんね!
 
「左京さんいる?」
「…何の用だ」
 
 うわぁ目合った。誰だお前みたいな顔されてる。
 
「最近手が足りないっていってたじゃないですか!それでこの子です!」
「は?」
『???はじめまして、雪宮和葉と言います』
「…古市左京だ。……おい、どういうことか説明しろ」
「はい!この子はですね……」
 
 自己紹介する流れだった、わたし多分あってる。いづみさんがわたしのこと話してくれてるからちょっとひと安心。初対面の人と話すの緊張するよね。今のうちに肩の力ぬいとこ……。
 ここって談話室てきなところなのかな……。そこそこ人がいる。
 きょろきょろしてるとちゃらそうな人と目が合った。
 
「はじめましてー!めっちゃかわいーじゃん!オレ三好一成!よろピコー!」
『は、じめまして、可愛くないです、雪宮和葉です、よろピコ……?』
「よろピコー!何この子かわいー!」
 
 三好一成さん。勢い強め。完璧に押された。
 
「ちょっと一成くん!わたしの和葉ちゃん怯えてるでしょ!?」
「おい、雪宮と言ったか、この劇団の説明をする。ちゃんと聞いておけよ」
『は、はい!ありがとうございます!』
 
 わたしの……?いつからいづみさんの所持物になったのかな……?
 あと、話通ったんだ……。採用されたのかわたし……。期待にそえるように頑張らないとなぁ!
 
「理解したか?」
『はい!ありがとうございます!』
 
 とても分かりやすかった……。話の節々から感じられたけどこの人見た目結構怖いけど絶対いい人だ……。
 
 四季にちなんで4つの組があるんだね。1つの組に5人だから、ここの寮にいるのは団員の20人といづみさんと支配人と亀吉で22人+1匹?
 こりゃご飯作るの大変やな。
 そのうえわたしが増えてしまったのか!ごめんなさい!わたしは料理できません!
 
「じゃあ無事採用されたことだし!そろそろご飯の時間だし!みんなと挨拶しよっか!」
『は、はい!』
 
 むちゃくちゃ緊張するやばい。いやいやいや、人数多すぎだろ!そうだよ!さっき22人だなぁとか言ったじゃないですか!
 こりゃ相当なコミュ力高い人じゃなけりゃ普通に緊張するだろ……。
 
「今日から寮に入ってもらう雪宮和葉ちゃん!主に私達だけじゃ手が回らなかった雑用部分を手伝ってもらいます!」
『雪宮和葉です!高3です!これからよろしくお願いします!!』
 
 勢いで乗り切ったぞ〜!大したこと言ってないけど何言ったか覚えてないぞ〜!
 
「…は?和葉?」
 
 聞いたことある声がする……。え、好き……。これは絶対わたしの大好きな……
 
『ゆき!?ゆき!!ゆき〜〜〜!!!』
「ちょ、近すぎだしいきなり来られても怖いから!」
『ごめんなさい。…ねぇねぇ、抱き着いていい!?』
「……はぁ、今日だけだからね」
『いやったあああああ!!』
 
い「え、和葉ちゃんはや!?」
左「また面倒なやつが増えた……」
 
 幸だ!幸だ!かわいい!すき!なんてこった!いい匂いする!
 すりすりしたい……今なら怒られなさそう……
 
「これ以上調子乗ったらもう二度と抱きつかせないから」
『スミマセンデシタ』
 
 すでに匂い嗅ぎまくってたりしてたからね!バレてたね!
 
『もうぅ……今までどこいたんだよぉ……そりゃ帰り道会わないはずだよぉ……』
「はいはい、ごめんね。黙って寮入ったりして」
『うん!ゆるす!』
 
至「感動の再開ってやつかな」
東「微笑ましいねぇ」
椋「わぁ!漫画みたいです……!」
 
い「じゃあ、細かい挨拶は後にして、ご飯にしよっか!」
 
 え、毎日こんな豪華なメシ食えんの?まじいい人しかいないし天国じゃん……生きててよかった……。
 お母さんにメールしとこ……。
 
 
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