短編集

□好き…
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「しい、部活行こうぜ!」

放課後、私の席までやって来て声をかけるのは
秀徳高校バスケ部高尾和成。
そして隣には緑間真太郎。


私はバスケ部のマネージャー。

マネージャーになったきっかけは、元々バスケが好きだしやりたいって思ってたけど私にはバスケの才能が無いみたいだからマネージャーになった。
でも本当の理由は……

高尾くんに誘われたから。

高校に入ってすぐに高尾くんをみて私は一目惚れした。
あんなに笑顔がキレイで優しくて楽しい人初めてで…
何より私をバスケ部のマネージャーに誘ってくれた。

そんな高尾くんに私は惚れたのだ。


「つーか、真ちゃんとしいって似てね?いや、顔とかじゃなくて性格が!!」



性格……?
私、緑間くんと似てるところあるかな?

「ほら、二人とも努力家だし一度決めたことは突き通そうとするしさ!」

努力家……?
みに覚えの無い言葉を言われてキョトンと首を傾げる。

「なにより二人ともお汁粉すきだしなぁー!」

ケラケラと笑う高尾くん。

まぁ、お汁粉はすき……。


「お汁粉を好きじゃないやつはおかしいのだよ」

くいっとメガネをあげながら緑間くんがあの独特な口癖でそういう。

うん。
お汁粉はおいしいよ!!



いつまでもケラケラと笑う高尾くんに見惚れてしまった。

なんで…
なんでこんなにかっこいいんだろう……。



部活の時の高尾くんも…
こうしておちゃらけてる高尾くんも…

どうして…
かっこいいんだろう…。


すき、としか伝えられない。
すき、しか考えられない。

高尾くんがすき。
それだけが私の頭の中に残る。


「……高尾、悪いが俺は急用を思い出したので行くのだよ。」


緑間くんは体育館にむかう通路とは逆の方に向かって歩き出した。

……緑間くん…??


「おー、いってらっー!」



って事は…
高尾くんとふたりきり!?

そ、そんなの…//////

恥ずかしすぎる…/////

突如私の頭に温もりが乗った。

「しい?どうした…?」

それは高尾くんの手だったらしくて、至近距離に高尾くんの顔がある。


「!!?…//////////////」

は、恥ずかしすぎる…//
だめだ……/////


「しい!?え、顔赤い!ほ、保健室行こう、な?」

ちがう、ちがうよ高尾くん….///
なんでもないんだよ…//










すき……
どうしようもなく、あなたがすき…
(貴方に届く日はいつの時に)







END__
 

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