短編集
□嫉妬
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どんなに好きでも。
きっとこの人に私の思いは届かない。
どんなに見ていても
この人は私の目線には気づかない。
自分でもどうしてこんなに好きなのかわからないんです。
好きになっても報われないのに…
どうして私はこんなにあなたが好きなんでしょうか…?
エルヴィン団長……。
私、しいは調査兵団の兵士である。
強いというわけでもなく
弱いというわけでもなく
至って普通の兵士だ。
普通の兵士…だが、私の執着心は自分でもすごいと思う。
私は何年か前からエルヴィン団長に恋焦がれている。
なぜか…はわからない。
金髪の髪も青い瞳も
低い声も大人の気品が漂うあの色気も…。
全てが私にとっては魅力的なんだ。
あの人が好きすぎてどうにかなってしまいそうだ…。
あの人が他の女の人と話してるところを見るとイライラする。
他の人なんて見て欲しく無い。
私だけ見てくれればいいのに…。
私はこんなに好きなのに
どうして気づいてくれないんですか…
こんなに視線を送っているのに
どうして私の目線に気づいてくれないんですか…
どうして、どうして?
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