長編小説

□第三話
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きっと僕達は


それぞれ違う試練があって

それぞれ違う辛さや哀しみがあるだろう


でもそれは


僕達が乗り越えられると信じられているからなのかもしれない





じゃなきゃ


残酷とか

後悔とか




__幸せとか


そんな言葉


生まれてこないから__












「・・・ごめんね、見苦しいとこ見せちゃった」






泣き疲れた顔で無理に笑顔をつくっている






あれから俺は先公を家に運んで






泣き止むまでそばにいた






先公は嫌いだ






だけど






あいつが小さくなって震えて泣いてる姿見ると






ダークと重なって






他人事だと思えなくなっていた






「はは・・・生徒にこんな姿見せちゃって・・・恥ずかしいな」


「・・・別に。もう落ち着いたろ?・・・帰る」


「・・・理由・・・聞かないんだね」


「・・・興味ねぇし」


「・・・優しいんだね、リンク君は」


「は?そんなんじゃねぇよ」





無理に聞こうだなんて思わない






それに






「俺も・・・言ってねぇし・・・。」


「・・・そっか

僕・・・生徒を助けなきゃって思ってたけど・・・先に助けられちゃったね」

「・・・






まだ、来たばっかじゃねぇか」


「・・・え?」


「先にとか、遅かったとか、順番みたいなの、関係ねぇよ。」






それにこいつが来てから






いつもダラダラしたり


喧嘩売ったり買ったりしてた教室が


よくわかんないけど


違う空気になったような気がする









「・・・そうだね

ありがとう

今日でリンク君のいいとこ、また一つ見れてよかった・・・」






泣いて腫れた目を細めて






とても


とても綺麗に笑った






「え・・・ぁ・・・そ、そんなこと・・・//

か・・・帰るからな!!」






早足で部屋を出て行った






俺・・・今絶対顔赤い






あいつの笑顔見るたびに






モヤモヤしたような






変な感じになる






くそっ・・・こんなキャラじゃねぇだろ俺・・・






さらにはやく歩く
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