短編

□絆
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この前、10期の佐藤を叱った時(お尻を叩いて)れいなの様子が変だった
いつもと同じなんだけどなにか違う


【絆】

とりあえず、最近よくうなされてるみたいだし
かといって、わたしに頼ることもしないし

私も寝てないからいつ来てもいいんだけどな
と、おもいつつも

自分に与えられた部屋でひとりじっと耐えているのを見ると
可愛いと感じつつも不安になるほど切ない

ホテルについて私はれいなを部屋に呼んだ



「さゆから話なんて珍しいちゃね」
「そう?ちょっと、いろいろ聞きたい事があったの」

「にしし、なんでもどんとこいって感じやけんね」
「ありがとう、れいな」

しばらく話して

「れいなも昔は先輩に叩かれてきたでしょ?」
「な、なんでそっちに話が… 焦」

「れいなはどうだった?」
「…どうって?」

「誰に叩かれるのが一番きつかった?」
「ん…リアルにいくと絵里が一番きつかった」

「絵里か〜同期がつらいって事?」
「さゆにやられるのもれなはけっこうはつらいっちゃ」

「なるほど、れいなはわたしにされるのつらかったんだね 笑」
「まぁね。」

「先輩は?」
「だれでも一緒」

「いっしょかい 笑」
「それほど、同期にされるのがきついってことっちゃね。」

20分後

「ありがとう、れーな」
「なんてことないけん、いつでも呼んでくれ 笑」

「あ、れーな」
「ん?」

「今日、一緒に寝ない?」
「ど、どうした、急に」

「なんとなく、久しぶりに寝たいなみたいな感じなの」
「いいっちゃけど、本当に久しぶりやね」

そういいながら、れいなと話して
いつのまにかふたりで寝てしまった。

でも、わたしは見たの
話を持ち出した時にほっとしたれいなの顔

一瞬だけだったけど

「…」
「ん?」

「あ、ごめん」
「…怖い夢見た?」

「知ってたっちゃね」
「いや、汗がすごいから」

「うん、もう、大丈夫だから」
「…本当に?」

「うん」
「……」

「なに?」
「うんん、おやすみ」

「おやすみ」

大丈夫って言った顔が引きっつていたけど
一応、寝たふりをする

「うっ、…あっ、うっっ」

うん、全然平気じゃないじゃん


もそもそ
ごそごそ

「え?な、さ、さゆ?」
「意地はらないで、ほら」

そういって、抱きしめて頭を撫でていたら
れいなの寝息が聞こえてきた。

きっと、不安なんだろうな
すこしでも、不安を取り除いてあげたい。


辛い時はそばにいるし
悪さしたらお尻叩いてあげるの

こうして、朝目が覚めたられいなはまだ寝ていた。


「さゆ〜?おはよっ」
「おはよう、寝れた?」

「おかげで、ぐっすり寝れたっちゃ」
「よかった〜」

「その、昨日はありがと…」
「同期でしょ?助け合いなの♪」



私たちは強い絆がある
ろっきは不滅なの♪

れいなの照れた笑顔とか
絵里のうへうへ笑いとか

全部、とても大事な宝物


でも、やっぱり、れいなの扱いは
えりが一番かも。

優しいけど怒ると怖い絵里
私は叩かれたことないけど

れいなはよく膝に乗せられて
それはそれは可哀想だったの

久々にれいなをつれて遊びに行こうかな










おわり

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