℃海賊団   完結

□℃-ute海賊団 5
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青い空、青い海。
白い、雲は?



【℃-ute海賊団 5】



白い雲はない、まっさらブルースカイだ。
一面青い。


ふと、振り返って船を見る。
茶色とか白とか安心するよね。


「舞」


呼ばれたから下を見る。
なっきぃだ。



「今、見張り中なんだけど」
「うん、交代」


え?もう?


「今さ、闘技訓練室で千聖と船長のバトル見られるから」
「また、やってんの?…なっきぃ抜けて大丈夫?」


「もちろん、次やったらただじゃおかないっていってあるし」
「…なっきぃこわっ」


上に登ってきたなっきぃに「なによ」って絡まれる。
意外と、舞はこの時間嫌いじゃない。



「愛理が暇してたから相手してやって?」
「あ、それ言いにきたの?」


そういえば、真っ赤な顔したなっきぃが
慌てて否定しだす。


「いやいや、逆に認めてるようなもんだよ、その反応」
「…もう、さっさといきなっ」


そういわれてそっぽ向かれた。
けど、ここから次まではピークに寒いから持ってたブランケットをかける。


「え?これ…いいの?」
「これないと、寒くて見張れないよ?」

「…ありがとう」
「じゃー頑張ってね」


そういって、交代した。
闘技訓練室という部屋が船の地下にある。

少し広くて一番頑丈な部屋。


「あ、舞ちゃん」
「愛理、勝負しよう」


舞美ちゃんと千聖の勝負を眺めていた愛理に練習戦を申し込んだ。
すると、うれしそうな顔で承諾してくれた。


「あ、舞ちゃんお疲れ」
「やすまなくて大丈夫?」


終わってぼろぼろの二人に話しかけられる。
いや、本気でやりすぎでしょ。


部屋にはそれぞれの武器のレプリカが置いてある。
本物で怪我させるとまずいから。



いくつもあるからいくつか壊れても問題ない。
(皆壊れても、なぜか使っている)


「大丈夫、ほらっ愛理」
「うん、やろっか」


かけてある短剣を手に取る。
愛理も木刀を手に取っていた。




始まると一気にどつきあい。
っても、圧されてるけど。

「…っ!」
「舞ちゃん…腕鈍った?」


「なっ!」
「こんなに簡単に飛ばされるっけ?」


愛理の剣に弾き飛ばされて尻餅をついてると
聞き捨てならない事を言われる。



「そんなこと、ないっ!」
「だったら、いいんだけどね」


ニヤッと面妖な笑みを浮かべる愛理に翻弄される
愛理は戦うとき頭を使う。


圧倒的な力で押す舞美ちゃんや
器用な戦い方の千聖とかと違い、きつい太刀筋を見極めながら

頭脳戦させられる。


正直、一番やりにくい。




「…舞ちゃん挑発乗っちゃだめだよ」
「…分かってるよ」

終わるといつものふにゃふにゃした顔でそんなこと言ってくる。
見てた二人もぽかーんって顔してみてるし。


「愛理、強すぎだし」
「んーでも、舞美ちゃんとなっきぃには通用しないから…」


なっきぃは秘密兵器に近いかも。
普段は銃を扱っていて。

それも、誰よりもうまいけど
実は剣も扱える上に頭脳戦で手加減はしてた愛理をのした。

手加減してたとはいえ、頭脳戦が効かないのを知って
愛理がしばらく落ち込んでたっけ。



舞美ちゃんは言うまでも無い。
言葉を放つ前に剣を突きつけられて恐怖で言葉が出なくなる。




まぁ、なっきぃは敵に回したくないタイプ。




自分の世界に入っていたら警報が突然船に鳴り響く。
上にいるなっきぃの声がする。




「前方に海賊船確認、繰り返す、前方に海賊船確認」

雰囲気が、その場の空気が切り替わるのを肌で感じる。
ピリッとした痛いほどの空気に少し震える。


皆、武器置き場から自分の武器を取って
甲板へあがっていく。



「なっきぃ」
「うん、もうすぐ当たる」

いつのまにか、降りていたなっきぃに船長が確認を取る。



「いい?絶対最前線に出て行かないでよ?」
「うん」

「船長は自ら突っ走っていかないものだよ?」
「うん」


そして、なっきぃの船長への暗示?
いや、警告?指示?をしている。

何回か戦闘したけど、すべてにおいて
最前線へ走っていったからね。





基本的には愛理と千聖が最前線へ出る。

中間に舞がいて。

後列になっきぃと船長の構図なはずだけど


うまくいった試しがない。



船がぶつかる、その瞬間が一番緊張感が走る。
ドキドキする、短剣を握る手に力が入る。
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