℃海賊団   完結

□℃-ute海賊団 3
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船に乗って早数週間。
私達の生活は一変した。


【℃-ute海賊団 3】



リーダーから船長になった舞美ちゃん。
碇をあげて出航したらとんでもない一言を放った。


「船長でいいんだよね?」
「船長なんて照れるなぁ」

…愛理とのいちゃいちゃは後でにしていただきたい。
とりあえず、今確認しなくてはいけないことを確認する。

「…船長」
「ん?」

「方角は?」
「ん?…なんの?」

え?方角っていったら一つしかないでしょ!

「方角だよ、場所は?何海とかわからないの?」
「…ミリオン海…だった気が…」


…やばかった、この船長を一人でいかせるのは
自殺行為でした。


「…船長、地図」
「…はい」

甲板から少し大きめな窓がついてる。
通称、方角チェック室に入る。

机の上に地図を置き、コンパスを持ち確認に入る。
ミリオン海って言うと…西だよね。


「なっきぃ、1マイル先に岩があるからそれ目印になるよ」
「え?舞?」

最新の地図を持って教えてくれるのは最年少。

「ミリオン海まではこの地図で行こう」
「うん、じゃー私と舞で方向転換するから3人は自由で」


そのまま、がやがやと甲板へ行った3人を見送って
2人読めるのがいれば何とかなるだろう。


それに、舞は風使いだし。



―――――――――

「なっきぃと舞ちゃんかっこよかったね」
「うん、すごかったね」

「ほんと、助かった」

そんな事を話しているとちっさーが近づいてくる。

「ねぇ、船長」
「ん?なに?」

「食材の件なんだけど」
「うん、足りない?」

「うんん、一月は余裕だけど」
「だけど?」


顔を伏せたちっさー、覗き込むと困ったように
だけど、意志の強い目で見てくる。


「海賊狩りもしよう」
「え?」

「海賊旗をつけてるから狙われるとはおもうけど」
「そうだね、あの旗を有名にしよう」


愛理とちっさーは決意の満ちた目をしていた。
殺す事に戸惑いがないといえば嘘になるけど戦わなければ

いけない時ってきっとあって。
それが今なんだろうなって思う。


「ご飯はまかせてよ!」
「楽しみにしてるよ!」

「千聖のご飯、美味しいから嬉しい」
「愛理こそ怪我したら頼むね」

「もちろん、しっかり治してあげるね」


話がひと段落ついて千聖がニヤニヤしだす。
続いて、愛理もニヤニヤしだす。


「じゃー愛理」
「そうだね千聖」

「ん?」

「「甲板へいこうー!」」


見事にはもった声で走って行った2人。
真剣な時との差が激しくてすごい。


私も後を追って甲板へ出ると
先端で水平線を見てはしゃいでる二人を見つけた。

「ちょっとー危ないから気をつけて…よ…え?」

前に見えるのは海賊船?
愛理と千聖は戦闘準備をしている。


「海賊、海賊船が!」
「船長、海賊船!」


後ろでなっきぃと舞ちゃんの声がする。

剣を抜く。迷いはない。
私達は海賊だから戦闘は避けては通れない。

殺したくないなんて所詮、綺麗事だから。
全力で戦う。



数十分後。


「いやー初戦、大勝だね」
「そうだね〜高く売れそうなものいっぱい」


そういってちっさーと舞ちゃんが戦利品をあさっている。
愛理はサーベルに着いた血を落としていた。



「船長?大丈夫?」
「え?何が?」

「浮かない顔してたよ」
「そ、そうかな…」

「舞美ちゃん、無理に割り切らなくていいんだよ」
「愛理…」

「船長失格だね…」
「うんん、始まったばっかりなんだし焦らずにね」


そういって、愛理にぽんぽんと頭を撫でられた。

いつの間にかこっちを見ている3人と愛理に
これからを伝える。

「せっかくだし、売り払いに大陸へ行ってみようか?」

そこからは反応の大きさは違えど
皆、目がキラキラしていた。


「なっきぃ、大陸までどのくらいかかる?」
「えっとね、舞、読んでもらっていい?」

「おっけー」


そういって、舞ちゃんがひょいひょいと
見張り台まで上がっていく。

すぐに降りてきてにやっとして


「明日にはつけるよ」


と、言った。
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