BOOK-Ⅱ
□today's winner 2
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｢ヨル～、眠いよ｣
｢は？
おいおいコンサート直前に呑気なやつだな｣
｢もうさ、二人で抜け出して宿舎に戻って一緒に寝よう｣
｢そのセリフ、間違ってもペンの前で言うなよ
一瞬で地獄行きだ｣
｢ええ～
そしたらヨルも一緒に地獄に行こうよ｣
｢何でだよ｣
今日は俺の日、なんだと思う
一昨日あたりまではずっとソンジョンに付きまとっていて、ソンジョンデーが終わった今
ターゲットが俺になった
つまりはソンヨルデー
俺に無駄に絡むミョンスを
物凄い眼光で睨み付けるソンジョン
普段はヨジャみたいに(本物のヨジャよりヨジャ)かわいこぶりっこしてるのに
なんなんだろう、この圧力
今から人でも殺しに行きそう
しかも通り魔とかじゃなくて
相手には長年の恨み辛みが溜まってるってパターンのやつ
ああ、怖い
怖すぎる
恐怖心と共に襲ってくる優越感
なにせ今日は俺の日だ
主役は俺とミョンスだけ
ソンジョンは今日をもって主役降板
大人しく引き下がりな
俺だってまたいつ降板になるか分からない
なにせミョンスの気分が変われば主役は交代
そうしたら主役の座はソンジョンのもの
わかるだろ？
わかるよな？
身勝手な主役は今日は俺を選んだ
なら
お望み通り演じてみせてやるよ
楽しもうじゃん