鴉・最悪

□昨日の敵は今日も敵
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先ず始めに、あいつの変化に気づかなかった俺が話しかけて殴られて。

次に話しかけた一期と一会の双子が蹴り飛ばされて。

最後はなんとまさかのあの天地にまで喧嘩を吹っ掛けようとしたので俺れらでなんとか食い止めて。


今日の大東がなにやらおかしい。そして殴られた頬が痛い。




「……昨日、空き缶ぶつけられて罵詈雑言浴びせられたんだよッ!」


苛々し通しだった大東を問い質せばこういう事らしい。


なにやら一昨日不良に絡まれてた女を助け、そして昨日ばったり再会。何故か空き缶投げられて「べ、別にあんたに昨日のお礼しようって探してたわけじゃないし!お礼なんか言わないからねっ!誰も助けてなんていってなかったもの!余計なお世話!私でなんとかできたわよ!お節介!」とまくし立てられて逃げられたらしい。なにその女面白い。


「面白くねぇ!あの女!今度会ったらぜってぇ殺すッ!」


本気だ。本気と書いてマジと読む。こいつの目が本気過ぎて怖い。


「まあまあ、落ち着けよ!」

「これが落ち着いてられっか!俺の善意をあいつ!」

「お前が女助けるとかほんと面白くてしゃあないけれども!」


また殴られた。完全なる八つ当たりだ。


「殺すぞ康明!」

「何でんなノロケ聞かされて殺されなきゃなんねんだよッ!」

「どの辺がノロケだ死ね!」


どの辺も何も全部だろ!


そう怒鳴り返したらまた殴られた。俺もそろそろどたまにきてやり返そうとしたら帰られた。完全に俺が被害者だ!可哀想!俺!
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