そんな君がスキ

□涙と熱
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屋上を出てまだ止まらない涙をどうするか考える

…どーしっかな
とりあえず空き教室に入って無理矢理涙をひっこめた
制服のポッケにはいってる鏡で目の腫れを確認してから教室を出た


自分の教室をガラッと開けると…やっぱ注目の的。はは!

「さおちゃん!どこ行ってたんだー!?もう授業終わるぞー!?」

永倉先生が教卓から大声で聞いてきた

「先生すいませーん、昼寝してたら寝過ごしちゃった!」

てへっと笑うと永倉先生は、堂々とサボり宣言かよ!とつっこみクラスに笑いが起きる
と同時にチャイムが鳴り授業が終わる

「…さお。あれほどサボるなと言ったではないか」

…はじまりました
一さんの説教タイム


それから先生が来るまで説教は続いた
…そして午後の授業には総司は帰ってこなかった






総司が帰ってきたのは帰りのSHRの時

普通にしてた総司に少し心が痛んだ
無理してるよな




「ねぇ、今日部活もオフだしみんなでどっか行かない?さおちゃんもさ」

「ゴメン!今日はストバスの日でさー帰んなくちゃいけねぇんだ」



…これは嘘
正直数学の後から頭痛がしてきて今は少し体がだるい


久々に泣いたからかな…


わたしは具合が悪くなっても顔には出さない
だから全然気づかれないんだけど、何故か私より先に変化に気付くのは、歳と大輝
そして自覚症状がでてから気付いてくれるのは、さつき

早く帰って横になりてぇ…




「そっかぁ…じゃあ途中まで一緒に帰ろっか!ねっ一君」

「そうだな。そうしよう」

「ありがとー!」


教室を出ると丁度平助が来て、千鶴を迎えに行った
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