排球
□風邪
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◆及川視点
関係:彼女
◆◆◆
『明日デートしようよ。』
昨日珍しく里桜ちゃんの方から、デートの誘いをされた。
勿論答えはOKで。
昨日からずっと楽しみにしていたわけで。
約束の時間の1時間も前に来てしまった。
「あぁ、どんな服着てくるんだろ…?」
でも、彼女は、約束の時間になっても来なかった。
あれから、1時間たっても来なかったので、少し不安になる。
「まさか、…」
少し不安になって、彼女の家に行ってみることにした…。
彼女の家のインターフォンを鳴らすと…
返事がなかった。
ただ、鍵が開く音がして、
すぐにドアを開いた…。
すると、里桜ちゃんが倒れこんだ…。
「里桜ちゃん!?」
『あ…とお、る…?ごめ…っ…』
急いで、一人で、立とうとした、が…、また転びそうになる…。
「っと…ちょ、大丈夫…、じゃないね…。」
『…っ、あ、早、くデート…』
里桜ちゃんの額を触ると、とても熱かった。
「うーん、その熱じゃあ、ちょっと、厳しいかなぁ?」
すると、泣きそうな顔をする。
『ふぇ………と、ーる…帰っちゃうの…?』
熱のせいか、顔も耳も厚くて、でも、今にも泣きそうで…。
「帰らないよ。里桜ちゃん風邪ひいてるのに、帰るわけないよ。」
少しだけホッとした顔になって、すぐに寝た。
そんな彼女を、姫抱きして、彼女の部屋ベッドに寝かせる。
「寝てるうちに、風邪薬買ってこようか…。」
すぐに、ドラッグストアに向かい、風邪薬と、経口補水液を買って、部屋に戻る…。
「あ、起きたの?」
『とおる…!!いなくなっちゃったと…、思って…』
部屋に戻ると、涙を流した彼女がいた。
「里桜ちゃん…ごめんね…?」
『…ここに、いて。』
「うん。あ…風邪薬飲む?」
すると、コクリと頷く。その姿もかわいくて。
薬を飲ませてあげる。
『とおる…。』
甘ったるい声で俺の名前を呼ぶ。
理性が吹き飛びそうだった。
「うん…、何?」
『近づきすぎたら、とおる、うつるよ。それは、だめ…。』
いつの間にか、俺は抱きしめていた。
「あぁ、もう、かわいいなぁ!!でも、そのときは、里桜ちゃんが見てくれるでしょ?」
すると、少しだけ、笑う。
『うん、どうだろね…。』
「えぇ、そこは、見てあげるって言ってよー!」
また、笑うと…少し疲れたようで。
『ねぇ、とおる…治るまで、一緒にいてくれる…?』
「うん。」
『今度は風邪ひかないから、デートに一緒に行ってくれる…?』
「うん、もちろん。」
すると、安心したようで、再び眠った。
それで、俺も寝てしまった…。
『とおる、ありがと…だいすきだよ…。』
「ん…、それ本当?」
『起きてたんだ…?…っ、ほんとだよ…////』
顔を赤らめながら、そういう。
「かわいいけど。。。」
彼女の唇に、キスをする。
「こういう顔、他の男に見せちゃだめだよ?」
顔を真っ赤にして、頷く。いつもの君もやっぱりかわいい。
end