海賊→長

□おいでませ!外科医!
2ページ/5ページ

もぅ抱き枕にされても驚きませんよ?
やっぱり若いだけある
幼さが残ってる

頭を撫でようと手を伸ばすと





ロー「いたずらっ子だな」



『おおおはよう!』



ロー「吃り過ぎだアホ」





つなぎはこの世界でも普通の服装で
取り敢えず適当に歩き回る

お金を卸すため銀行の外で待っててもらい
出てくるなりビックリ仰天

うん あの3人とは違い
女性達がワラワラと集まっていた
暫く見ていたらローがアタシに気付いたのが
覇気混じりに此方に近付いてきた





ロー「見てないで助けろ」



『モテる男は辛いね』





野次が飛んでくるが気にしない
ローの手を握り
大通りを優雅に歩く





ロー「おい」



『ん?』



ロー「…何でもねぇ」





変なローだな
言いたい事があるなら言えば良いのに





ロー(野次を飛ばされて何も感じねぇのか…?)





適当にローの服を買って
序でに医学の本も購入(ローには内緒)





『は?』



ロー「一回で聞き取れアホ。奏は感情がねぇのか?って聞いたんだ」





晩ご飯(今日は肉じゃが)を突きながらいきなりの質問にジャガイモを皿に落としてしまった





『人を人形みたいに言うね』



ロー「だったら…」



『…あぁ今日の野次?フフッ』





クスリと笑うと
眉間にしわを寄せ機嫌が悪くなるロー





『怒んないで?可愛い子や綺麗な子よりアタシを選んでくれた事が嬉しかったの』



ロー「は?」



『だって昨日出会ったんだから別に情なんて無いでしょ?でもローはアタシのとこに来てくれたし、こうやって一緒にご飯も食べてる。それが嬉しい』





ローは分からないと言った顔でアタシを見ていた
まぁ分からないだろうね
ちょっとした優越感だよ





『ねぇロー』



ロー「あぁ?」



『選んでくれて、ありがとう』





ボソリ アホ と呟き
肉じゃがを食べていくローの顔は
心なしか赤かった





『ローは先に寝てて』



ロー「奏は?」



『仕事しなきゃね』





夜のアトリエは少し寒い
秋っていうのもあるけど
やっぱりデカい窓の所為だね





ロー「ほぅ」



『ギャンッ!?いきなり現われないでよ!?心臓に悪い…』





いつの間にか真後ろに立っていたローは
何食わぬ顔で中に入り
絵を眺めていた





ロー「これは…あの3人か?」



『当たり。よく分かったね』



ロー「お前の事だ、何かしら形に残したんだろうと思ってな」





分析力半端ないわ





ロー「俺のも書くのか?」



『イヤなら…止める』



ロー「フッ良いぜ?そのかわり」





ほらきたよ見返り
海賊=見返りになりそうだ

くだらない事を考えていたら
気付けばローに腰を取られていた





ロー「俺の女になれ」



『…は?』



ロー「そうしたら俺の絵、書かせてやる」





いやいやいや は?
どこまで俺様?お前はナルシ部長か





『…だったら止める』



ロー「…何でだ?」



『力付くってのは好きじゃない』




仕方ない形に残らないのは残念だけど
ローにアタシの意見を押し付けるのは良くない





ロー「…チッ」



『は?ちょ!?…んぁ…』





いきなり機嫌が悪くなったと思ったら
グイッと後頭部に手を回され
必死で胸板を押してみるが
腰を取られているため思うように身体が動かない





『ヤダ…ロー…ふぁっ』



ロー(このまま墜ちるか…所詮は女)





やっと離れた唇
良きを整えローに向き合う





『だから…はぁもぅ良いや』



ロー「は?」



『寝ようか』



ロー「おぃ奏」





ったく ワンピースの人間はアタシを何だと思ってるんだ
キスされて平気で居られると思っているのかな?





(はぁ)
((変な女だ))
((だいたい何でいきなりなんだ))
((…面白ぇ))
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ