他→中・短

□VIS
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世は 何が正解で 何が間違い なのか
それすらも気付こうとせず
のうのうと生きているアタシは
果たして 正解の道 を歩いているのだろうか

人が行き交う池袋
巷で噂の首無しライダーが現れたと いつも以上に人が集まっていた
昔から人が嫌い 言葉も行動も思考でさえも嘘を吐くことが出来る
そして アタシも嫌い
生まれ落ちて直ぐ親は育児放棄をした
施設に預けられて気が付けば こうなっていた
誰にあたるわけでもない 自分が悪いのは 自分がよく知っている
買い物を済ませ人込みを避けながら自宅に足を進める





ビュッ ガッシャーンッ





目の前に自動販売機が横切ったのは
アタシの目が疲れて幻覚を見たわけではないらしい
証拠に 飛んできた方向に目をやると
喧嘩人形こと平和島静雄が肩で息をしながら次の破壊物に手を掛けていた
ここまで荒れるなんて ただ一人しか居ない
平和島静雄と反対の方向に目をやると
情報屋こと折原臨也がニヤニヤと笑って挑発していた
…アタシの家に帰るには、この道以外に無い
これも折原臨也の企んだ事なのか?いや…平和島静雄の行動は読めないはず
となればハプニングか?
いい加減生肉を冷蔵庫にしまいたい
はぁっとため息を吐いて重たい足を前に進める
必然的に二人の間を通り抜けることになるわけで





平和島「あ゛ぁ゛?邪魔なんだよ!」



折原「一般人がシズちゃんの相手が出来るとは思えないなぁー」





フル無視していたが その態度が気に食わないのか
平和島静雄は標識に手を掛け





平和島「邪魔すんじゃねぇー!」





アタシ目がけて振り下ろす
折原臨也は後頭部の後ろで手を組み傍観者気取りだ
元はといえば折原臨也の所為じゃなかったか?
スッと体を前にずらして 直角に振り下ろされた標識を避け
何事もなかったのように自宅に帰る





平和島(い…今のは…)



折原(へぇー…面白い子発見♪)





二人の思いなんて知るよしもなく
カバンから鍵を出して家の中に入る
今日は安売りしてたから大量に買い過ぎたか…
少し反省しながら冷蔵庫に詰めて晩ご飯の支度をし風呂に入る
晩ご飯を食べてパソコンを開き家計簿を付けて布団に潜り込む
…明日から…学校か…
カチリッと携帯を開き 電源を入れると、夥しい程のメールが
ストーカーではない 基本的一人で居たい時は携帯はおろか連絡手段は全てシャットダウンさせるのだ






(学校か…)
(狂わなければ…何でも良い)
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