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□取り立て
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今日こそ返してもらうからな
首を洗って待っていろよ!



バンッと勢い良く店の扉が開く
店の名は 《Devil May Cry》
扉を開けたのは





「げっ!雅!」



『今日こそ返してもらうからな』





腰に掛けている銃を抜き
脳天に標準を合わせる





「あぁー…いや…その…返そうとは」
「素直に遊びで使ったと言えば良いだろ」





ソファーで本を読みながら
ダンテに止めをさすバージル
フッ 涼しい顔をしていられるのも今のうち





『例外じゃないぞバージル』



「俺は雅から金を借りていない」



『弟の始末は兄がするもんだ。よって二人から利子分含め…』





電卓を叩き
ダンテが足を乗せている机に置く
二人は電卓を覗き込んで固まった





「…おぃ…借りた金の倍以上はあるぞ…」



『返済期限を守らなかったダンテと、管理をしていなかったバージルが悪い』



「なんで俺まで…」





誓約書をチラチラ見せ付けながら二人の返答を待つ
暫らくして二人は顔を見合わせ
アタシにニヤリと笑いかけた
…嫌な予感





『なっ!?/////』





一瞬の出来事だった
笑みを見せたと思ったら
ダンテは身を乗り出し
アタシの背後に回り背中から抱きつかれ
気を取られている隙にバージルに誓約書を奪われた





「へへっ、俺達の勝ちだな」



「人間が、悪魔に逆らうから」





未だ抱き付いているダンテに肘鉄を食らわせ
二人と距離を取る





『フフッフハハハハハッ』





某仲達のような笑いをして
二人を指差し





『それはコピー、こっちが本物よ』



「何ぃ!?」
「チッ」



『悪魔が人間に負けるなんて…傑作ね!今回は帰るけど…明日までに用意しとかないと…』





聖水を家中にばらまいてやる
ニコやかに手を振り店を出る
そんなアタシを悔しそうに見ていた二人の顔は忘れない





(人間が…)
(明日までにって…無理だろぉ!?)
(…ダンテ)
(あぁ?)
(抱き付くなど、聞いていなかったが?)
(いや…その方が良いかなぁって…って!?いきなりなんだよ!)
(バカは一度殺した方が良いな)
 

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