ver.ボケ

□★-愛の印
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盛り上がっていた3人も
驚いたような顔で俺を見ていた。


「あ、すいません、つい…」


内村さんに向かって頭を下げる。


「いや、大丈夫だよ。今日は機嫌良くないみたいだけど、どした?」


内村さん、あなたです。

なんて絶対に言えない。

つーか、原因は内村さんじゃなく、
その隣の痛風おっさんなんだけど。


「内村さん、心配しなくて大丈夫ですよ!大竹、宮迫の顔が気に入んないだけなんで!」

「えー?俺なんすかー?」


三村のフォローに3人が笑う。

俺も空気を読んで
そうなんすよー、と作り笑いする。

本当は三村のフォローにさえ
苛立ちを覚えていた。

お前の行動が気に入んねぇんだよ、
気づけよ。


「まぁまぁ大竹!今日はなかなかないメンバーだし!楽しもう!な?」


内村さんが微笑みながら
そう言ってくれた。

本当に優しい。かっこいいなあ。

そう思ったら、なんだか俺が
ちいちゃくてだっせぇと思えてきた。

相方がたまたま隣の席以外に
座っただけで、なに嫉妬してんだ。

先輩にまで気を使わせて…。

余計なこと考えてないで、
今日は内村さんに甘えて酔おう。


「内村さん、いただきます!」

「はーい」


内村さんのさっきの一言で
全員気を使わずに荒々しく飲み、
2時間後には完全に出来上がっていた。







「じゃあ、王様ゲームしましょうよー!」


宮迫の提供に全員吹き出す。


「よーし、やろう!割り箸とペン!」

「は?お前なに乗っかってんの?やんねーよ」

「なんでですか大竹さん!三村さんこんなやる気満々なのに!」

「全員男なのに、んなもんやって何が楽しいんだよー」

「内村さんまで!ええやないですかたまには!」


結局やる気満々の三村と宮迫が
割り箸でくじを作り始め、
結局やるはめになってしまった。
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