報われない住人達の部屋

□ひと針ひと針に嘘を綴じ込め
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「僕の事、好き?」

君の事が好きで好きで堪らなくて
使われていない廃墟に君を閉じ込めた。
怯えに染まる君の目に僕だけが写っている事に悦楽をおぼえる。

「好きな訳ないじゃない!アンタみたいな異常者、誰が好きになるの!?」

「そっか、まだ恥ずかしいよね。でも君が嘘をつくなら僕は君に罰を与えなければならない。」

安心して、痛いけど命に別状はないから。

そう声をかけてあげるとビクリと体を揺らした。
怯えさせているのは僕だけど、少し悲しくなる。

でもそれも今だけ。
きっと君は明日にでも本音を聞かせてくれるはず。

僕の事が好きだ、って!

だから僕は今だけ君に酷くて痛い事をするね。
君も分かってくれるよね?

僕が君をそれくらい好きって事。
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