報われない住人達の部屋

□快楽に捧ぐ哀切
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そんな目で私を見ないで
愛されていると錯覚してしまう。

何でもないと笑顔を作り両腕を首に絡ませると、振り払われてしまった。

「………何か、あったの?」

そっと頬に触れられる
それだけで涙腺が決壊してしまいそうになる

ねぇ、私は貴方を愛しています。
貴方の為なら死ねるほどに
貴方の為なら生きるほどに

貴方は、私を、愛していますか

今日も私は哀しいほどに弱虫で
頭をよぎった言葉は喉元にまで上がっても来なかった

かわりに紡がれた言葉は行為の続行を促す言葉で
切ない胸の痛みが増えた事に気づかないふりをして快楽に身を任せた。

いつか、言える日までこの関係が続いている事だけを願う事しか、今の私には出来ない。
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