坊主と私と○○○
□坊主と私と大作戦
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作戦当日。
「んじゃあ、いってくるわ」
昼を食べた住職は落ち着く間もなく席を立った。
いつのもグレーのスウェットにクロックスを履き、幸宗からセカンドバッグを受け取る。
「父ちゃんかえりはおそいのおー」
「あー。商店街で盆踊りの打ち合わせして、その後檀家に周忌の打ち合わせがあるからなあ。まあサザエが踊るくらいには帰ってくるわ」
玄関まで見送りについて来た幸宗の頭を掻き撫で、住職はにいと笑った。
「いい子に留守番してろよ」
「はーい」
住職を見送った幸宗が居間に戻ってくる。
「父ちゃんおでかけしたよう」
「よっしゃ、準備開始。やるぞ、野郎どもっ」
「おおー」
愛子のかけ声に拳を高く突き上げて各々は声を上げた。
基本野郎の集まりなので大変ノリがよかったりする。
双子は幸宗とともに飾り付けをし、三宗と金時は昨日予約していた食材を取りに商店街へと出掛けていく。
愛子は手元にある物から食事の支度を始め、真太郎もそれを手伝う。
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