夢2

□未来の旦那様
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伊『誰がお前みたいな女と付き合うかよ猿女!!!』



『はぁ!?私だってあんたみたいな般若お断りよ!!!』



伊『んだと猿!!』



『やんのか木偶の坊!!』



芹『ふ、二人とも…!』



三『いい加減にしろお前ら!』



『だって周りがお似合いのカップルとか言うから違うって否定したら急にコイツがマジ切れして!』



伊『俺だって本音を言ったまでだ!』



『そこまでキレる意味わかんないし死ね!』



伊『お前が死ね!!』



三『あーもう!嬢ちゃんはこの資料片付けてこい!な!』



『…はい』



伊『はやくいけよ雑用』



『あーらごめんあっそばせ!!』



伊『っ…!この』
























『ふん、なんだよ畳が』







いつもの喧嘩、いつもの言い合い




ったく大人げねぇよなぁ伊丹は






『もっと大人な伊丹だったらなぁ』





こっちだって素直に…





『わっ、とと』





そうこう歩いていると階段があったことに気づいた






『…お、気を付けないとな』





そういった矢先、突然階段の底がバキッと音をたてて私の足を呑み込んだ






『え、わっ…!ひゃああっ!!!』




































伊『ぃ……ぉい……』



『…ん』



伊『起きろっておい』



『ん…んん?』



伊『やっと起きたか、お前が目覚まし無視するなんざ珍しいな』



『…へ?』




は?なに?え?





『ちょっ!!!な、なんで布団の中に入ってきてんのよ!!変態!』



伊『は?』






てかてかてか、なっ!なにこれ!?





『きゃあっ!!な、なんで服!これ』



伊『…寝ぼけすぎだろ』



『は?…え?え?』



伊『朝飯はもう作ってあっから食おうぜさっさと』



『え…?』












伊『いただきます』



『い、いただきます』







なんだこれていうか私もなんでご飯食べてんの!?





『…』チラッ






伊丹…にしてはなんかちょっと老けてるしお兄さんか?
いやなんでお兄さんが?ていうかここどこ?ホワイ?資料室は?




あ、眼鏡かけて新聞紙読んでる…へー…なんか知的だな







伊『…なんだ?』



ドキッ


『え、あ…いや』



伊『今日はやけによそよそしいな、なんかしたか?』



『え、あ…なんでもないですハイ』






なんだこれなんの嫌がらせ?







『あ、あの伊丹』



伊『ブフッ!あほか、何いってんだ』



『へ?』



伊『お前も伊丹だろうが』






え、なにそれ?



つまり?



つまりつまり??






伊『さっきからおかしいぞ?名無しさん』



『えぇ!猿女じゃなくて!?名前!?』



伊『何年前の話だそりゃ…あぁ、なんだ?その頃の夢みてたのか?』



『あ…えっと、うん』



伊『喧嘩ばっかしてたっけか俺たち…ははっ』



『う、うんソウダネー』









あぁ、そうか



これは夢だな!!!うん!!!もしくはパラレルワールドだな!!そうにちがいない!!



…やっぱり、未来なのか?




まっさかー…








『夢なら、まぁ…っとと…あっ!!』




ガシャンッ!と音をたててコップが割れてしまいお茶がこぼれてしまった







『う、うわ!ご、ごめ』






うっわー!ヤバイ、ドジ踏んだ


怒られる!







伊『大丈夫か!』





どこか濡れてないか?とか気を付けろよと優しい言葉をかける



え?普通コップの心配しない?






『いやそれよりコップの心配を』



伊『あほか、どこの世界に妻よりコップを心配する』



『っ…!!』






な!ななななななな







『なにそれっ…!////』



伊『ん?』






お前誰だ!伊丹はこんなに優しくないしこんなに優しい笑顔しないしこんなにカッコいいことしないしいつもの奴なら



伊「何してんだこの猿!」




くらいは絶対言う









『(コップのことより私…というか、コイツこんなに…いやいや夢だ夢)』



伊『あっ!俺そろそろ行かねぇとやべぇ』



『え?どこに?』



伊『アホ、仕事だ昨日言ったろ?夕方にはたぶん帰るから』



『あ、うん!いってらっしゃい』



伊『…アレは?』



『あれ?』



伊『んだよもったいぶってねぇで早くしろ』






なんだ?煙草か?





『えっと…』



伊『早くキスくれよ』



『えぇぇっ!////』







キス!?今キスっつった!?



キス!?







『〜っ///』







そっか夫婦(という夢の設定?)だもんね…




えーい、女は度胸だ!!






『んっ!///』



伊『っ!』





つーかなんつぅリアルな感触…


案外唇柔らかいっていうかこれ夢じゃなくね!?リアルすぎんだろ!!








伊『今日はほっぺじゃないんだな』ニヤニヤ



『え…////』






うっわーーーー////やっちまったぁ!!


穴があったら入りたい







伊『今晩はOKって意味か?ん?』ニヤニヤ



『え、や…』





にやにやしやがって〜!


え?てか今晩はOK?



え、OKってなにが?え?え?





伊『じゃあいってくる』



『い、いってらっしゃーい』






今晩はOKって



セッ○スのことか!!!!?






『てかこれから何すればいいの!?』

















































『ふぅ、洗濯買い物終わり!』





いやー専業主婦は疲れるわ〜






『って違うだろ!!』






なんだ?なんだ?つねっても痛いしやっぱり現実?






『私は未来の自分と入れ替わったのか…?』





鏡を見ると大人びた顔立ちになってるしスタイルもかわった(乳でかなっとる)






『じゃあ、なにか?私は将来伊丹と…』






嘘だ嘘だ嘘だーーー!!!!







『あんな仲悪くて毎日喧嘩なのにか!?』





でも未来伊丹はなんだか優しくて…





『…大人になったってことか』







なにがきっかけでこんなことに…?





『…』






まぁでも考えてもみればバットエンドではない…






『嫌いじゃあないしな』






むしろ、す…す…好きの方だ






『ただあいつが私のこと気にくわなさそうなだけでだな』






…誰に言い訳してんだろ








『うしっ!帰ってくるまでに飯作るか!』





それまでは妻として演じておこう





『…もとの世界に帰れるよな?』









































伊『おーい!けぇったぞ〜』



『お帰りなさーいけ、け…憲一』



伊『ん、ただいま』





これ土産な?と可愛い箱(シュークリーム)を渡される





『シュークリーム!!』



伊『好きだろ?』






そ、そうか…未来伊丹は旦那ってことは私の好みを熟知してるわけか





『(私知らねぇぇえ…旦那は嫁の好物なのに私ときたら飯適当に作っちまった)』



伊『ん』





上着とかばんをもたされて(上着はかけてかばんは片付けろってことか)そのまま台所へ誘導する






伊『!』





わりぃ旦那さんよ、自分の好みしか作っとらん





伊『お前も俺の好物を…さんきゅーな//』





逆転サヨナラホームラン!!!!







『う、うふふ〜 似た者夫婦ねー』






さすが私だ!←







伊『そんで芹沢が…』



『へぇー…』







どうやら杉下さんも芹沢も健在のようだ、他のみんなも無事?だろう







『あーえーっと、そういえば聞きたいんだけど』



伊『ん?』



『私たちの付き合うきっかけってどんなんだったっけ?あ!忘れたとかじゃなくてぼやーっとしてるというか憲一の口から聞きたいなーってはははは』



伊『…』







今日は様子がおかしいなとジト目で見られたが気にしない






伊『まぁ、アレだ…』



『ん?』



伊『俺から告白して、だな』






照れくさそうにぽつりぽつりと話していく





伊『そんでお前がOKしてっていうな』



『なんて告白したの!!?』



伊『な、なんだよまた言えってか』



『うん!!』






伊丹からか






想像つかねぇ〜





伊『…俺には、お…お前以外考えられねぇから付き合ってくれって言ったろ?あーもうなんだよ』






よほど恥ずかしかったのか顔が赤くなり







『っ…!/////』






そんなこと言ったのか




あの伊丹が






『あ、あーほんと2回目だけどうん///照れるね…もう一回!』



伊『意地悪するなよ』



『…』








ズキュンッ!!




『(やっべー…未来伊丹に萌え殺される)』





でも、やっぱりいつもの素直じゃなくて憎ったらしくて嫌味ったらしいアイツがまだ今の私には…










  
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