夢
□変わらない
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周りから見ても私たちは少し変わった
最初の頃のような初々しさはなく今では同棲をしている(伊丹先輩がしぶしぶとも言える)
特に隠してるつもりはなかったが周りにバレた時の伊丹先輩の反応ときたら
伊『うるせぇ!うるせぇ!うるせぇ!話しかけんじゃねぇー!///』
と真っ赤にして周りの人を怒鳴りちらしていたのを思い出す
しかし今となってはそんな初々しさはあまり見られず最近では会話もあまりしていない
『ねぇけんちゃん』
伊『けんちゃんはやめろっていったろ;』
『ハイハイごめんね(笑)今日ご飯和食でいいかな?』
伊『んー..なぁ』
『はい?』
伊『あれとってくれ』
『あ、はいどうぞ』
伊『さんきゅ』
ほら、こんな感じで色気もなにもない会話
長年連れ添った夫婦のような感じ
あれとかこれとかでだいたいわかる
がもう一度言う
同棲であって夫婦ではない
伊『なぁ...』
『ハイハイ次はなんですか?』
伊『何怒ってんだよ』
『あ、いや怒ってないよ?』
伊『そうか、で なんでお前はあれとかこれとかで俺のしてほしいことわかるんだよ』
『そりゃ勘とか長い付き合いだからですよ』
伊『そう、だよな...長い付き合いだもんな』
なんだか考えごとをしている伊丹さん
私はなにかひっかかるようなことを言っただろう?
『伊丹さーん?』
伊『.......』
だめだ、完全に上の空
しかしこういうのはいつものことだ
事件のことでなにかと忙しい伊丹さんのことだからきっと仕事でなにかあったのかもしれない
でも本人から喋ったりしないかぎり私は聞かないことにしている
上の空の彼を放っておき私は夕食作りを再会した
『えーっと、あとはー......ん?』
視線をなんとなく感じ後ろを見ると伊丹さんと目があった
伊『...フイッ』
あわてて顔をそらし興味のなさそうなテレビを見るふりをする伊丹さん
『ご飯は後少しでできますよ?』
伊『んー...』