□私の知らない人
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『誰だあんた』



笑えない冗談だった
頭が真っ白になる



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三時間前


非番の日、買い物にでかけていると携帯に亀山さんからの着信がきた


『はい、もしもし』


亀『名無しちゃんあのな!落ち着いて聞いてくれよ!』


焦った声に緊張感が高まる


亀『伊丹が!』


容疑者の仲間に車でひかれた!!!!

そう告げられても意味がわからなかった

伊丹さんが......ひかれた?


そんなはずがない、彼はそんなヤワな存在じゃない
なにかのドッキリであってほしかった
嘘であってほしかった


『......は?』


亀『今病院に、○○病院に運ばれて!すぐに名無しちゃんも来』


亀山さんの電話を切り私は走りだす

彼がひかれた?

そんなはずないそんなはずない



車でひかれた?


あの慌てぶりだ、もしかしたら...
移動中私は何度も何度も願った




『(お願い神様大好きな彼を助けてください
なんでもします頑張ります

だからお願いします
大好きな彼を殺さないでください)』






『はぁ....はぁ...あの、さっき運ばれたはずの伊丹憲一さん、は!』


タクシーから降りて急いで向かった病院の窓口に問いかける


看『302号室にい』


『ありがとうございます!』


伊丹さん...伊丹さん!どうか


亀『あ、名無しちゃん!』


病室の前で亀山さんが椅子に杉下さんとともに座っていた


『亀山さん!亀山さん!いた、伊丹さんは!伊丹さんは!』


亀『落ち着いて!大丈夫!アイツならピンピンしてるから!』


『.....え?』


杉『亀山くんはあのあとあなたに意識も戻り特に異常もないと告げようとしたところ切られてしまいましたからご存知ないのも当然です』


『ぇ、あ...』


亀『あのあと何度も電話したんだけど...』


杉『亀山くん、君が彼の安否を先におっしゃらないので如月さんは勘違いなさったのですよ』


亀『いや俺も慌ててつい』



『あ...穴があったら入りたい///』


恥ずかしい、すごい取り乱し方をしてしまった


亀『芹沢たちは伊丹が目覚ましてから犯人の取調べいったよ』


『わ、私もとりあえず伊丹さんに顔だします』


赤い顔を冷まそうと手で顔を扇いだ


亀『そうしなよ、伊丹のやつ喜ぶぞ〜!』


からかうような笑顔の亀山さんにまた顔が赤くなった


『亀山さんからかわないで下さいよぉ〜!』


杉『亀山くん後は彼女に任せて僕たちは行きますよ』


そういい空気をよんでくれたのかはたまた事件の真相をおいかけにいったのか特命のお二人は帰っていった


『...とりあえず怪我したことにはかわりはない』


お見舞いの品とかあればよかったのに

ドアをノックして入っていき包帯を巻く彼の痛々しい姿に顔をしかめた


『伊丹さん...大丈夫ですか?心配しましたよ』


伊『は?』


なぜか不思議そうな顔をする伊丹さん


『伊丹さん?』


伊『あんた誰だよ』
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