K
□7歳差の恋人
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祈李は机に頬をくっつけて端末を操作しメールを送るとメールの受信フォルダを開く
[新着メールなし]
その言葉が今の 祈李には重くのしかかっていた
心にかかる重みはため息となって漏れる
「どーしたのよ、 祈李」
見かねたのか真琴が空いている隣の席に座って頬杖をつく
『ないの』
「なにが?」
『連絡、もう一ヶ月音信不通』
「それは…………ご愁傷さま」
真琴が本気で同情してくれる
「そもそもアンタの彼氏ってさ、確か社会人とか言ってたわよね?」
『そうだよ』
顔に出やすい性格ゆえにすぐ恋人が出来たということがバレ、尋問され口を割ったのだ
――――王なのに
「キツイことかもしんないけどさ、それって愛想つかされたんじゃない?」
『え…………』
思わずがばりと身を起こす 祈李
「だって、連絡無いってことは蒸発されたんでしょ?社会人なら尚更、子供のアンタとの関係はお遊びって考えてたんじゃないの?」
真琴の言葉が胸に突き刺さる
『遊び……』
呆然とする 祈李の肩に腕が回される
「何々? 祈李彼氏に捨てられたの?」
『…………………う』
「え、ウソ……マジで?」
美奈がぱっと離れて沈む 祈李を見下ろす
「世の中に 祈李を振る人いるんたー……」
「美奈、美奈。それ以上言ったら祈李死んじゃうから 」
するとそのときメールが受信された
「彼氏からじゃない!?」
『違う、メル友』
覇気の無い面持ちでメールを開き内容を読んでから 祈李は勢いよく額を机に打ち付けた
「ちょっと!大丈夫!?」
「ど、どうしたの!?」
『メル友も、真琴と同じ意見だった』
かろうじて指を高速で動かし返信する
この世の終わりのように沈む 祈李の肩を友は叩いた
「今日はぱーっといくか、カラオケ」
「私達奢るから一杯歌って新しい恋を探そ?合コンセッティングしてあげるから」
『合コンは遠慮するけどカラオケは行く』
祈李は二人に抱きついた