K

□ナチュラルキス
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とある日の放課後、私は友人たちと大通りを歩いていた

「アイス食べに行こうよ、アイス!」

「バカ、昨日も行ったじゃん」

「だぁって、ここまできたら全フレーバー制覇したいじゃん!」

「ったくもー……ねぇ、祈李はどっか行きたいところあるー?」

『んー……、特にないかなー。行きたいところあるならついてくよ』

「じゃ、アイスで決まり!!」

私が黒の王になってなお、友人とこうして楽しい学生生活を送れるのは吠舞羅のみなさんのおかげだ

能力の扱い方をはじめとする基本的なことは参謀の草薙さんに教わった

コントロールの練習には八田さんにつきあってもらった

そしてそもそも吠舞羅のみなさんに出会えたのは途方にくれてる私に手を差し伸べてくれた十束さんのおかげだ

彼には特に感謝している

………ついでに古風に言うならお慕いしていたりするが立場上言えるわけもなく心の奥底に沈ませている

「今日は何味頼もうかなー♪」

「あたしはバニラとチョコにするわ」

「えぇ!?もっと冒険しようよ!!」

『私はバニラと抹茶にしようかな』

「祈李まで!?」

そんな会話を楽しんでいた時、私はふいに日の差さない路地を見て――固まった

『………………ッ』

思わず立ち止り表情を引きつらせる

「どしたの?祈李」

私はしばらく硬直して大きなため息をついた

『ごめん、先行ってて』

「えっ?」

「何、どうしたのよ!祈李!!」
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