FF12

□甘くて、ほろ苦い
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「起きたか?ガブラス」


穏やかで、優しい声が夢見のガブラスをだんだんと覚醒させる。


「ザルガバース…」


まだ半開きの目は声のした方を向く。その目は湯気の立つカップを両手に持ち、こちらに向かって歩いてくるザルガバースを捉えた。
ザルガバースは、ガブラスの所まで来ると、ベッドの側のサイドテーブルにカップを置き、顔をガブラスに近付けて、おはよう、と軽く頬にキスをする。


「…くすぐったい」


そんなガブラスの反応を見て、ザルガバースは小さく笑う。
平和になったものだ、と。
昨晩の彼は酷く荒れていた。
原因としては分からないが、ローゼンバーグが処刑された、という情報のせいか。
私の部屋に入るなり『俺を乱してくれ、全てを忘れさせてくれ』などと訳の分からないことを言っていたので仕方なくこうしたが…


…朝の思考回路はよく回らない。考えても仕方がないとザルガバースは考えるのを止めた。
そして、何故か『ローゼンバーグ』の単語だけが根強く頭に残った。


「コーヒーを淹れたのだが、お前も飲むか?眠気覚まし位に」
「……飲む」


ベッドから腰を起こそうとするガブラスだが、昨日のが影響してか中々起きられないらしい。
そんな彼の腰に手を回し、起きれやすいように支える。


「…すまない」


少し顔を赤らめながらザルガバースの手のカップを受け取る。
あまり人に助けを求めない彼だから、助けられた時の気持ちを上手く言い表せないのだろう。


「それと、」


自分もコーヒーを飲んで一息ついたとき、ガブラスが話し出した。


「なんだ?」
「昨日は…その、すまなかった」
「ああ」
「それで…怒ってないか?」
「別に…」
「本当か?」

「本当だ。お前に何があったか知らない。この原因はお前しか分からないだろう。自分の胸にしまっておきたければ、そうするがいい。」


顔を両手で掴み、強制的にこちらの目を見るようにさせる。
そのブルーグレイは少し曇っているように思えた。


「だがな、あまり一人で抱え込むな。お前は一人じゃない。私だって、他の皆だって、お前を心配がってた。相談したら、皆答えてくれる。幸せな事だと思わないか?」


「…………そうなのか?」
「ああ。皆お前を思ってる」


少し反らしたブルーグレイ。でも、今度戻ってきた時見たブルーグレイは、曇が晴れて透き通っているような感覚がした。


もう曇ることがないことを願い、彼の口に深い、深いキスをする。


コーヒーよりも甘くて、ほろ苦いキスを。

__________

でっていう\(^q^)/

うん、はじめのうちはこんな感じでいいよね←
なんか中途半端な小説書きですが宜しくお願いします(´・ω・`)


どうしよう。なんか題名が古臭い
なんか気に入らない

よし、暫くしたら消しますのでご了承ください
 

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