綺羅星図書
□暑さに堕ちて、、
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真夏の蟲奉行所、
炎天下の中、
江戸全土で熱中症が流行っていた。
蟲奉行所も例外ではなく、
「天間殿!お見舞いに参上しました!おかげんはいかがですか?」
「ん…ん、月島……あんま大声出さないで……」
「お、おお、も、申し訳ありません、氷のうと水筒をお持ちしました」
「あ、ありがとう…」
蟲奉行所のメンバーは月島仁兵衛を覗き全滅、
しかも、無涯は遠征で明日まで戻らない、
事実上、
真夏のお勤めをたった一日とはいえ
新米同心、月島仁兵衛ただひとりで向かわなければならない。
「つ、月島…他のみんなは?」
「はい!皆さんよくお休みで!申し訳ありません!まさか、小鳥殿まで遠征であったとは!月島仁兵衛一生の深く!」
「…で…ほかの…見廻り組の…援護は…」
「はい!夏のお勤め!どこも人手は足りません!援護はのぞめないそうです」
「や…やっぱり…僕…だけでも…」
「い、いけません!天間殿!その体では!」
くらぁ…
うぁ、
まず……い…意識が……
「まっ……て……つき……」
薄れゆく意識の中で天間は仁兵衛の背中を最後に見た。
『お任せください天間殿!自分が天間殿のように江戸の皆さんを守ってみせます』
僕が……月島を……、
、、、、、