せいんと学園高等部

□せいんと学園高等部
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ラダマンティスさんに会ってから一週間。
私は親友につれられ、ミロはカミュにつれられ、勉強会を繰り返した。
今日がテスト当日なのだが、普段勉強しない分勉強したからかいかんせんヘロヘロである。

「もうダメだー。やっと終わったぁ…。」

最後のテストが終わり、解答用紙が回収されると思わず机に突っ伏した。
体力的にもヘロヘロだが、テストの手応えもヘロヘロである。
でも、これで勉強から解放されたと思うと気分は楽になる。

「お疲れ様、立花。手応えはどうだ?」
「カミュー、お疲れー。もうヘロヘロだよー。」

きっと私の状態を見て悟ったのだろう、顔が苦笑いになっている。
きっと前の席にいる親友の顔はもっとひどいものになっているだろう。
正直そっちのほうは見れない。

「でもやっと終わって良かったよー。」
「やっと勉強から解放されるわね。」
「うん!あ、そうだ!放課後遊びに行こうよ!」
「それノった!!!」

カミュと親友、そしてきこえていればアイオリアに向けて提案したつもりだったのだが、思ってもいなかったところから返答がきた。
慌てて振り返ると、いつの間にか隣の教室からきていたらしいミロとの姿があった。
テスト前は同じ状態だったはずなのに、テストが終わったからか元気な状態に戻っている。

「じゃあミロけってーい。カミュはどうする?」
「…良い気晴らしになる。いくとしよう。」
「アイオリアは?」
「俺はシュラと約束がある。すまないな。」
「あ、私も今日はパス。悪いわね。」

アイオリアと親友に断られて人数は結局3人だ。
学園祭があったからだろうか。
この組み合わせで遊ぶことも増えたように思う。

親友とアイオリアに別れを告げて私たちは教室を出る。
しかし特に行き場所が決まっているわけでもなかった。
それというのもこのメンツで遊ぶ時はだいたい何も決めずに出発して気まぐれで遊ぶからだ。
いつもは真面目なカミュもこの時は私たちのノリにあわせてくれる。

「なんかやりたいことある?」
「ずっと勉強ばっかだったから体動かしてえよなあ。」
「同感だ。」

街を歩きながら出てきた提案に私は頭をひねる。
体が動かせる場所というのは少し難しい。
そんな時私たちの目の前にタイミングよく良い建物が現れた。
思わずにやりとしてしまう。
そのまま二人の腕を取り、その建物へ歩き出した。
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