リクエスト小説
□ラブ and ラブ
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ナツさんは皆の人気者
そんなことはとうの昔から知っている。
7年経って、ナツさんより遥かに強いと思った俺はレクターとの約束を果たすのも含めて、戦いを挑んだんだ。
でもやっぱり勝てなかった。
こんなこというときっとローグは怒るだろうけど、ぶっちゃけいざ戦うとなると内心恐怖していた。
昔憧れていた、あの人に勝てるのか?
追い掛けていたあの背中を追い越せているのか?
あの笑顔には、勝てるものはないのにと。
今日はたまたまマグノリアまで一人で買い物に来ていた。
マグノリアはどこかしらナツさんの匂いが漂っていて心を踊らされるものだ。
取り敢えず俺とナツさんの位置関係は 「悪」と「善」で、勿論此方側の一方的な感情でもあった。
それでも、伝えたかった。
自決した俺はこの前ナツさんに告白した。
返事は嬉しいことにOKをもらい、今俺達は所謂恋仲というものになる。
最初は半端じゃなく嬉しかった
あの可愛らしい笑顔を独占できる、あの綺麗な身体を自分の物に出来る。
そう、思っていたのに...。
「っ!ナツさん!」
「!?、スティング?」
匂いの元はやはりナツさん
さくら色が目に止まった瞬間叫んだけど、勢いよく逃げられた。
この残念な光景は今に始まったことではなく、付き合い出してすぐ、ナツさんは俺を避けるようになってしまった。
(はぁ、照れ隠しはいいけど度が越えてるっすよナツさん...)
そんな訳でナツさんを追いかける。