その他の小説用

□暗がりの幹-riskletter- 前篇
1ページ/3ページ


嫌な予感がする--
そう土方は朝から思っていた。
鬼の副長と呼ばれたりするけれど彼だって人間なのだ。
恐れる事だって気味悪く思ったりする事だってあるだろう。
だが今回はいつもとは違う…
ある部屋を見てから心臓が普通の痛さとは違う..
例えたら刃物に刺された様に痛むのだ。
ある部屋とは...

いつも土方を弄って遊んだりする



沖田総悟の部屋だった。


彼沖田は昨日から真選組の仕事で出張に行っている。
いくらサボり癖があるからと言って真選組で一番強者が集まるところの一番隊長をしている沖田には、出張に行かないという事は出来ない。
又、隊長であるからには絶対成し遂げとかないといけない事があるのだ。
だから渋々ながらも、局長である近藤の頼みに乗ったのである。


いつもなら土方は、沖田が行っている間、多少心配したりする事はあるものの、弄ってくる奴がいないぶん仕事が終わったら数少ない安らぎを得ているだろう。
だが今回は違った。
仕事が終わっても安らぐ気持ちにはなれないのだ。安らぐ気持ちどころか不吉な予感がしてご飯も喉に通らず、睡眠も取る事が出来ず、健康的な生活さえも送る事が出来ていない。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ