お茶にしましょうか

□Scene 5
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江波くんとあの女性の関係は、一体どういったものなのでしょうか。

ずっとモヤモヤとする胸は頭は、考えることをやめようとはしませんでした。

彼女は女子平均の身長に、スカート丈もきちんとして、しっかり着こなされた制服を身につけておりました。

そして、顔立ちはといえば、可愛らしいに分類されるであろう、セミロングヘアーのよく似合う方でありました。

見るからに、彼女が魅力的であることが窺えます。

そうです、私はあの人の何でもないくせに、嫉妬というものをしていたのです。

しかし、本当にあの方はどなたなのでしょう。

気になって、部活動の練習にも全く身が入りません。

両側から頬を挟む様にパンッ、と響かせました。

いざ、気合いを入れ直しても、頭のモヤモヤを取り払うことはできませんでした。

たった一人、音楽室の片隅で椅子に座り、愛人とも言える相棒をそっと胸に抱きしめました。

押し寄せて迫る、黒い波動を少しでも静めたかったからです。

思う様な音を出すことが出来ず、ずっと不満が降り積もるばかりでした。

いくら気持ちを音を変えようとすれど、それはどれだけ経っても不変でありました。

こんな練習をいつまでしていたところで、一切の意味も成さない、と本日は打ち切ることにいたしました。

グラウンド付近の帰り道を歩いていると、野球のベンチに女性の姿がありました。

それは、昼間の彼女だったのです。
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