08/15の日記
18:28
専科『オイディプス王』@宝塚バウホール公演
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ギリシャ戯曲『オイディプス王』は、「父を殺し、母を妃に迎えるであろう」との予言に抗おうとするも、オイディプスの意思とは裏腹に実現してしまう悲劇である。
主演オイディプス王役は専科の轟悠さん。
堂々たる存在感は流石と言う他なく、外套の様な衣装を悠然と翻す姿から、一転して悲劇の王となる様は、轟悠さんがオイディプス王を演じているのか、或いは目の前に本物のオイディプス王と対峙しているのか、分からなくなる程であった。
オイディプス王の妃であり、また実母であるイオカステー妃役は月組から凪七瑠海さん。
まるで古代エジプトの妃ネフェルティティを彷彿とさせた。
ネフェルティティ―
その名の意味は「美しき人が来た」。
まさにその名の意味するとおりだった。
ストーリーは、前述の予言が指す者によって国に災いがもたらされるとのことにより、オイディプス王自ら追究していくところから始まる。
まるでサスペンスのようなストーリー展開で、場面転換の度に鈴の音のような、小さな鐘の音のような音が鳴る。
この静かな音が響く度、真理に一歩一歩近付いていくようだった。
先の読めないストーリーに大変惹き込まれ、またそれは専科はじめ、高い演技力によるところではないかと感じた。
(1階2列20番台にて観劇)
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