その他

□声に出てたのは本気だからです
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赤城さんに可愛いと思うようになってしまった僕は…おかしいのだろうか。


最初から単刀直入に言ってしまった僕だけど、今自分の頭にはそれしかない。


赤城さんが可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い。可愛い過ぎる。



あーもう、多分、好き。







毒舌なのにデレた時のあの…表情とか雰囲気とか……。




「ずるくないですか赤城さん!!」




「うるさい」




ぴた、と止まる空気と自身。


そういえば僕は今ラボに居るんだった、と気が付いた時にはもう時既に遅し。
目の前に居る青山さんに思いっきりなんだコイツ、というような微妙な顔をされてしまった。

サァアと血の気が引く音が聞こえた。





「え、…あ…す、すみません……」





「ねぇ、もう僕帰っていい?」





顔も見ずに放たれたその言葉は青山さんだから別に何時も通りなのだけれど今の僕にはズシリとくるものがあった。



ああ、僕はどうして青山さんの目の前で叫んでしまったんだろう……。




幸いラボには僕と青山さんの二人だけで他のSTメンバーは外出している。


赤城さんが居なくて良かった。……いやそんなこと言ってる場合じゃなくて。




「駄目ですよ!……え、と、や、あの、さっきのことは忘れてください……」





駄目だと怒鳴ったら青山さんの鋭い視線が僕を捉えて思わず怯んでしまった。

仕方無く謝る。





青山さんは何も言わずはぁ、とため息を吐いた。


部屋には重苦しい雰囲気が漂っている。





「あ、の…青山さん」



「キャップさぁ、ほんと馬鹿だよね」


「は?」




いきなり言われたその言葉に口をぽかん、と開けて固まってしまった。

言われなれてるとはいえ、今ここでどうして、という思いが強い。







「キャップが赤城さん好きなんて皆知ってることだから。知らないのなんて赤城さんくらいだし」


「………は、」





………僕が赤城さんを…好き……








「あああぁああああああああああ!??////////」




なんでなんでなんでなんでなんで!!


どうして知って……みみみ皆知ってる!?!?




目の前の青山さんはだからうるさい、とまた苦い顔で言った。







おかしい、おかし過ぎる。僕の気持ちがバレているなんて。というより恥ずかし過ぎる。



……あれどうしてこんな話になったんだろう。


そんなことを考えながらちらり、と青山さんに視線を移せば早く告いなよなんてとんでもないことを言ってきた。――僕が赤城さんに告白するなんて!!!



わなわなと手を振るわせて椅子から滑り落ちそうになった僕はきっと今人生で一番顔が真っ赤になっているのだと思う。

こんなところを赤城さんに見られたら恥ずかし過ぎて死ねる。








「おい、キャップ」





!!!?!?






「あ、赤城さ……!?!?」



目の前に居るのは間違いなく赤城さんだった。


僕は驚いてガバッ、と立ち上がり赤城さんを見つめた。身体が固まって動かない。



見られた!?いや、き……聞かれた……!?!?!?

どうしよう…ヤバいヤバいヤバい。僕今なら死ねるかもしれない。





「おい、聞いてるのか馬鹿キャップ!」



「へ?」


「へ?じゃない。お前聞いてなかっただろう」




僕が悶々と考えている間に赤城さんが何かを話していたみたいで、苛々と僕を睨み付けてきた。


赤城さん……睨まないで下さい…。か、可愛い………






「な、何が可愛いだ!!!」



「えっ!!?」





なんで!?あれ、なんで!??




赤城さんはぷるぷると顔を赤くしている。

やっばい、やっぱりかわい……じゃなくて!!





「キャップ、口に出てるよ」




青山さんに指摘されて僕はとっさに口元に手を当てた。




しまったぁ……。






「あ、赤城さん!違います!今のは…」



「もういい!馬鹿キャップ!!」




そのまま去っていく赤城さん。




あれ、赤城さん何しに来たんだろ……。





見渡すと、青山さんも既に居なくなっていた。いつのまに…



僕ははぁー、と深いため息を吐いてその場にしゃがみこんだ。







「……赤城さん可愛過ぎる」





独り呟いたその言葉は赤城さんに届く筈はないけれど。


何時かまたもう一度赤城さんに伝えてみようと、そう心に決めた。






end




*


―――――――――――
初三次元。いや、ドラマ。初百合赤!

いやぁ、百合赤可愛いなぁ((

読んで下さり感謝です!

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