君との物語

□えぴそーど\
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「……ん」


目を覚ますと、そこはカーテンで仕切ってある所のベットの上。つまり、保健室である。あのまま、寝てしまっていたようだ。カーテンを開けて慌てて出ると、もう放課後の時間だった。

つまり1時間程度グッスリだったわけだ。


「お。ツナおはよう」


銀時は制服姿で椅子に座って本を読んでいた。銀八になっている時と同じメガネもかけている。


「あの、銀さんもしかしてずっと待っててくれたの?」

「ん?待ってたってか、サボってた」


確かに、銀時ならあり得る話である。


「そ、そうなんだ……」

「さて、着替えてけーるぞー」


銀時は本を閉じ、メガネをはずして二つともカバンの中にしまった。そして、綱吉にもう1つのカバンを差し出す。


「ってあれ?銀さん、これオレのカバン……」


確かに渡された鞄は自分の物で、中身もちゃんとある。


「あぁ、お前が寝てる間にとってきた」

「ぁ……ありが、とう……」


きっと綱吉がいない間、あの教室の放置していたら、カバンは悲惨な事になっていただろう。銀時が持ってきてくれたおかげで無事だった。少しだけその事に安心した。


「どーいたしまして」


銀時は軽くそう返してから「廊下で待ってる」といって保健室から出て行った。綱吉はなるべき早く着替えて廊下にでた。銀時は壁によりかかっていた。

綱吉に気付くと歩き出した。綱吉も横で歩く。


「そういえばシャマルは?」

「あー?あの変態オヤジならビアンキのとこにでも行ったんじゃね?」


そこで綱吉ふと疑問に思い、質問してみた。


「銀さんってシャマルとか獄寺君とか、ビアンキとか結構知り合いいるよね?それって」

「ボンゴレは関係ないからな」


確かに本来関係があるのは獄寺だけで、シャマルとビアンキはボンゴレとは無関係である。


「そう……ですか」


それにどこかホッとしている自分がいた。安心した綱吉は、銀時に何か話そうと思い、口を開けた時

♪はーるーかーぜにみがかれてー、もーえーさーかるうすらべにー

何処からか歌が聞こえた。それは銀時の携帯からだったようで、銀時は慌てて取り出した。どうやらマナーモードにするのを忘れていたらしい。

画面を見た銀時がフッと一瞬だけだが柔らかい表情になった気がした。


「もしもし?」


電話にでると、向こうから何やら声が聞こえた。銀時はめんどくさそうな顔をしていたが、どこか楽しそうだった。


「んで?どうした?……あぁ、そうだけど?…………は?あ、いや、今日は……。はあ?テメッ、どうやって!?……あんのバカ野郎……!あ?あぁ、はいはい。わーってるよ。……いつものメンバーね。……絶対それは止めろ。無理だから。……ん。じゃあな」


電話を切った銀時はふぅっと一息つく。


「ど、どうしたんで……じゃなくてどうしたの?」


銀時は綱吉を真剣な目で見つめた。そして一言。



「戦争だ」


一瞬、何を言ったかが分からなかった。


「え、えっと……?」

「帰ればわかる。……いいか、何があっても、キモ子のこととかは話すんじゃねェぞ?」

「だ、誰に……?」

「いいから、誰にも、だ。いいな?絶対だからな?」


とりあえず綱吉はコクリと頷いた。


「よし。じゃあ帰るか」


そして二人は、銀時の家に帰ることにした。



綱吉には、『戦争』という言葉の意味が理解できていなかった。


 えぴそーど\
 銀色との関係
 完



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