君との物語

□えぴそーどZ
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「おーい!試合始めるぞー!」


教師の掛け声で、試合が始まった。

ジャンピングボールの準備をしている時に綱吉は銀時に近づいた。


「ちょっと銀さん!何デタラメ言ってるのさ!?」

「デタラメ?……あぁツナがいれば圧勝ってヤツか?悪ィけどアレ本気〜」

「はぁぁ!?!?」

「だから言ったろ?見る!走る!パス!シュート!これだけだって」

「そ、そんな事言ったって……」

「テメェ一人でやってるわけじゃないんだから大丈夫だって……。お、始まるから戻れ」


銀時はツナを自分のポジションに戻した。因みにツナと銀時はゴールを入れる方のコートにいる。つまり、結構大事なポジション。

先生がボールを真上に投げると、両チームの代表がジャンプした。そして手がボールに伸び――――。


「ツナ!こっちボール来るぞ〜」


銀時がそう叫ぶと、同じチームの代表の人がかったらしく、本当にボールがこちらに来た。


「ナイス秋元!」

「坂田!俺は金山だ!!」


親指を立てる銀時に同じチームの金山がツッコんだ。

銀時はすぐに動いてボールをとった。ドリブルをしつつ、ゴールに近づいて行く途中に相手チームに邪魔されるが、綺麗に避けていきシュートを打った。早すぎる展開に皆が唖然とする。


「ってな感じだ。分かったかツナ?」

「(できるかァァァァァァァァァ!!!!)」

「坂田お前見かけによらずできるんだな!!」

「見かけによらずってなんだよ」


銀時の活躍によりこちらのチームに点数が入る。


「とりあえず2点だな」


与えられた時間は5分しかない。今現在10秒くらいしか経っていない。


「ってかお前等もどれ」

「おう!頑張ろうな!!」


そして再び始まった。相手チームが仲間にパスをし、反対側のコートに走っていく。銀時と綱吉はこっち等側で待機しているためあちらは他の人に任せるしかない。のだが、相手が邪魔してパスに困っていた。

そこで金山が出した結論は

「沢田!パス!」

だった。

慌てて取ろうとしたが、取り損ねてしまう。相手チームにボールが渡ってしまった。


「沢田!ボーっとしてんな!」

「ご、ゴメン!」


ボーっとしてたわけではないが、回って来るとは思わなかったのだ。まぁそれをぼーっとしていた、と言うのかもしれないが……。


「何時回ってくるかわかんねェんだから、ちゃんと見とけ」

「う、うん……」


再び、同じチームの人がボールをとりこちらに走ってくる。そして今度は銀時にパスが回った。焦った相手チームは銀時に二人ほどついた。それに銀時は動じることなくかわしてツナの方を向いた。


「ほれ、ツナ」


軽く投げられたボールはしっかりツナのもとへ届いた。


「沢田!入れろ!」


投げたは良いものの、縁に跳ね返ってはいらなかった。


「気にすんな!!次だ次!」


励ます仲間たちにハッとした。

そういえば、前にもこんな事があった。確か一年生の時の球技大会で、バレーをやった時、山本達とやって、自分が無理だとばかり言っていて……。あのときも、本気でやらない自分が、本気でやっている仲間に申し訳なくて、(リボーンの力を借りながらだが)本気でやったら勝てた。

銀時も言っていたが、やろうとしないから出来ないんじゃないのか?もしかしたら本気を出せば……。

綱吉の気持ちが変わり、しっかり相手と仲間の行動を見た。それぞれの癖、次の行動が手に取るようにわかった。何故か分からなかったが、とりあえず走った。

時間は残り3分。その時間をどう有効に使うか。

まず今銀時がいれた2点しかない。あちらも先程入れたため2点。同点である。勝つためにはボールが回って来たときに……いや、自分でボールを取りに行くべきか。


「っ谷川君!こっち!!」


仲間に言えば、少し迷っていたが綱吉に回ってきた。綱吉はしっかりとボールをとった。

お世辞にも上手いとは言えないドリブルで走っていく。不格好だっていい。とにかくゴールの所に走る。1人がまさか綱吉がするとは思っていなかったのか、綱吉の邪魔をする。


「ツナ!」


声がする方を見ると銀時が手を挙げていた。銀時に投げようとしたが

≪金山にパスしろ!≫


頭に響いた声に咄嗟に従い、金山にパスすると、金山はニッと笑いキャッチした。


「ナイスだぜ沢田!!」


金山は走ってゴールまで走りボールを投げた。そして見事に入り、新たに2点入った。


「この調子でやるぞー!」


銀時の掛け声で綱吉たちのチームの綱吉以外は「おー!」と言って気合をいれた。



えぴそーどZ 
チームでの助け合い
 完


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