銀色×僕SS
□第四話
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転校生が来る、という事でクラス中騒いでいた。
朝見た、という生徒がいて、その情報によると二人は姉弟の様に仲が良く、少年の方は目つきが少し怖いがかなりの美少年。
少女の方は銀髪で少しテンパだが、顔は整っていて、こちらもかなりの美少女らしい。
そこで凜々蝶はある一人の少女を思い出した。
それは昔自分の事を信じてくれて、一緒にいてくれた。
そして自分の親の所為で転校してしまった姉のような存在の人、銀を思い浮かべたが、それはないだろうと思い、考えるのを止めた。
担任の教師が教室に入ってくると、皆席に着く。
「えーみんな知っていると思うが、今日転校生が来ています。入ってください」
すると教室のドアが開いた。
入って来たのは噂通りの美少年だが、目つきが少し悪く、耳にピアスもしていて少し不良っぽかった。
突然、ガタッと音がした。卍里が席を立ったのだった。
「お、お前は、ひ、陽雷(ヒライ) 晋助!」
卍里は震えながら指をその少年に向ける。
すると少年はニヤリと笑う。
その様子はまるで、兎が獅子に見つかり、食べられてしまうような感じだった(←意味が解らん)。
「よォ。久しぶりだなァ、卍里」
「な、なんでお前が!」
「そりゃあ家の事情って奴さ」
そう言って何故が凜々蝶をチラッと見た。
というより軽く睨んだ。
「……まぁとりあえず感動の再開は後にして、転校生の名前は陽雷 晋助だ。んで陽雷の席は一番後ろ」
晋助は黙って一番後ろの席に座った。
その隣はカルタでカルタはお菓子を食べていた。
そしてお菓子をひとつ差し出す。
そしてそのお菓子を晋助の口にポンッと入れた。
「それ、お近づきの印」
「……」
若干引き気味にお菓子を食べる晋助。
そんな光景を卍里は羨ましそうに見て、凜々蝶はため息をついたのだった。