気づいた時には……

□五話 わずかな光
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 まずは晴太が襲いかかって来た。

「晴太!?」

 神楽が叫ぶが届かない。

 晴太は真っ直ぐに走ってくる。

 晴太は銀時に向かって殴りかかろうとするが、避けられ襟首をつかまれる。

「人間のガキが敵うと思ってんのか?」

 そして真選組の方へ晴太を投げる。

 晴太は何とか原田がキャッチした。

「次は誰だ?」

「僕が相手だ!」

「私もナ!」

 出て来たのは新八と神楽。

 新八は何故が真選組の隊士服を着て、刀を持っている。

「……真選組になったのか?」

「そうだ!お前に、白夜叉に復讐するためにな!」


 復讐。


 それは銀時が何をしたからなのだろう。

 どっちかと言えば復讐したいのは銀時の方だ。

 だが銀時はしない。

 鬼と呼ばれるのは、慣れたはずだった。


 そう。慣れたはずだったのだ。


 いつの間にか忘れていた苦しみから、逃れたい。






 ―――この二人に、終わらせてもらおう。


 新八と神楽は突進してくる。

 銀時は何もしない。



 ナニヲシテイル?

 ハヤクコロセ



 先生、ゴメンな。こんな弟子で……。

 小太郎も、晋助も、辰馬も今までありがとう。



 シヌゾ

 ハヤクコロセ



 神楽、新八、真選組……。

 ふざけて楽しかったぜ。


 ババァ、日輪、信じてくれてありがとう。



 そして銀時に刀と傘を振り下ろした。





 ハヤクニンゲンヲコロセ!




 殺さねぇよ。

 これで、終わりだ………。

 もう苦しまなくてすむんだ。

 だからこのまま、死なせてくれや。




























 キィィィィィィィィン!












「「「この馬鹿銀時が!」」」





 銀時の前に立って、攻撃を止めたのは


「小太郎!晋助!辰馬!」


 昔から鬼と知ってながらも、

 自分と一緒にいてくれた

 幼馴染たちだった。




 さあ、銀色の心に

 闇を照らすのは

 花魁?

 信じた者達?



 それとも







 幼馴染?



 五話 わずかな光 (完)






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