銀色×僕SS
□第二話
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死んだ銀時は、神と名乗った男によって、別世界に転生させられていた。
そして生まれた銀時は驚愕した。
母親は普通に優しそうな人だった。
そして父親は
死んだはずの師、松陽だった。
「(なんで松陽先生が親なんだァァァァァ!?)」
「あぁ。何てかわいいんでしょう!これが私達の娘なのですね!髪は特殊な色をしていますが、可愛すぎます!なんですかこの可愛さは!」
松陽は昔と変わらずかなりの親馬鹿だった。
そんな変わっていない様子の松陽に笑ってしまう。
「笑った顔もまた可愛いです!」
銀時をぎゅーっと抱きしめた。
だが銀時はそこで気づく。
いま松陽は自分の事を娘、と言った。
とすると
「(俺女ァァァァァァァァァ!?)」
そんな銀時の気持ちも知らずに、母親は苦笑し、話しを進めた。
「松陽、親馬鹿にも程があるわ」
「だって銀時が可愛い過ぎるのがいけないんですよ?」
銀時は内心ビクッとする。
「銀……時?それがその子の名前?」
「そうなんですか?」
「そう今自分で言ったじゃない」
「銀時……。なんかこの子にしっくりくるような気がするんです」
すると母親はクスクスと笑い出した。
「おかしな人。……良いと思うわ。でも銀時だと男の子だから
……銀。
銀にしましょう!とってもいい名前。ねー銀?」
母親が笑いかけて来たので、銀時はこそばゆくなった。
これが、銀時――否、銀にとっての二度目の人生の始まりだった。