姫君のかぶき町探索!
□第8章
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「面白いエピソードかぁ…何かないかな〜?」
舞華は頭の中の記憶を探り、楽しそうな話題を探す。
(……あの時、初めてあたしは世界が楽しくなったもんね……)
舞華は優しかったかつての師を思い出し、ふふふ、と小さく笑う。
「姉上様?どうかしましたか?」
舞華の笑みを見たそよが、怪訝そうに首を傾げた。
「んー?いや、銀時が良くコケてたのを思い出してね?」
「コケてねェよ!」
「えー…そうだっけ?」
「そうだよ!!」
舞華がクスクスと笑うと、銀時ははぁ、とため息をつく。
「んー……あ、銀時が小さい時の夏祭りの話なんてどう!?」
キラッと瞳を輝かせた舞華に、神楽とそよも瞳をキラッとさせて体を乗りだした。
「ちょっと待てェェェェェェェェ!!!」
そこで銀時がバン!と机をたたいて慌てた様に立ち上がる。
「おい、ちょっと待て。それって、お前が来る前の話じゃね?何で知ってんの?」
「先生と晋助に聞いたからです!」
「何話してんだァァァァァァァァァァァ!!」
「まぁまぁ、銀時。落ち着いて」
「あのなぁ……!」
舞華の宥める口調に、お前の所為だ!と銀時は若干呆れた感を混ぜて彼女を見る。
舞華はそんな銀時にニコリと笑うと、神楽とそよの方に向き直る。
「で、この話聞きたい?」
「「聞きたいです/アル!!!」」
2人の即答に満足そうに笑う舞華。銀時は「止めろォォォォ!!」なんて叫んでいるが、無視していた。