†長編書†

□-宿命- 五章 「緊急事態」
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いつも通り平和に過ごしていた。

相変わらずフィンクスは喧嘩を吹っ掛けている。

ノブナガとウボーも仲良く喧嘩していた。



でも....
いつも冷静なクロロが本も読まずにただ立っていた。

何かが違う。

直感で私がそう思った時、団員は一斉に固まった。


「何かいる」



空気は一気に冷たくなった。
辺りが張り詰める。

名無しさんは何が起こったのか分からずに辺りを見回していると、フェイタンがやってきた。

フェイタンは無言で名無しさんの前に来ると、
立ち止まり、庇うようにして立ち止まった。


「安心するね...ワタシが守てやるから」


何の事かさっぱり分からないが、大変な事になっているのは分かった。


数秒の沈黙。


そして、この後私の視界からフェイタン以外の人物の姿が消えた。




ように見えた.....




目を凝らしてみればわかる。
かすかに黒い影が部屋の中を風を切りながら高速で移動していた。


フェイタンはその場から動かない。
ただ、先ほどとは様子が違う。

ピリピリした感じが....している。

すると、フェイタンは名無しさんを高速で担ぎあげその場を去った。

「ここは危険よ。お前、この部屋から出るの駄目ね」


ここはフェイタンの拷問専用部屋。
でも、敵から見ればここが一番危険。
だから侵入してくる事はまずあり得ない。
そのため、ここが一番安全だとフェイタンは思った。


「絶対に出たら駄目よ...ワタシが一時間後に帰ってこなかったら...」


フェイタンは話すのをやめ、部屋を去った。

と、同時に、名無しさんに不安が生まれた。
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