†長編書†

□-宿命- 番外章「you can smile」
1ページ/5ページ



「笑って下さい」

名無しさんはフェイタンの頬を無理矢理上げる。
すると、フェイタンの顔が...変形した。


「ブハァッ!!!!」


名無しさんは自分でフェイタンの頬を上げたのに、
吹いてしまった。フェイタンの肩はフルフルと震えていた。


「名無しさん〜....」


フェイタンは拳を強く握りしめながら震えている。
名無しさんは生命の危機を感じたのか、ある人物の名前を叫んだ。


「シャルーーー!!!フェイタンが怒ったぁぁぁ!!!」



一番頼れるお兄さん的な存在。
シャルナークの元へドタバタと走っていった。
フェイタンは名無しさんを歩いて追いかける。
これは恐怖だ。


「どうしたの名無しさん!?」

シャルナークは部屋から勢いよくとびでる。
丁度名無しさんが目の前にいたので、事情を聞いた。

「どうしたの??そんなに慌てて。」

名無しさんは震えながら、走ってきた方向を指差す。
そこには、禍々しいオーラを放ったフェイタン。
あれは半分キレてる時の状態だった。

「ヤバい!!フェイタンがキレかけてる!!逃げるよ!」

シャルナークは名無しさんを抱き上げ、マチの部屋へと駆け込んだ。

すると、フェイタンは光の如くシャルナークの真後ろまで走ってきた。


「うわぁあぁぁっっ!!!!」


シャルナークは更にスピードを上げる。
このままでは、マチの部屋につく前に追い付かれしまう。

と、焦っていた所にフィンクスが帰ってきた。

「ん?どうしたシャル。」

煙草を取りだしているフィンクス。
だが、シャルナークは走っていてスピードを落とせない。
そしてそのままフィンクスにぶつかった。
フィンクスはシャルナークと名無しさんと共に倒れ込んだ。


「いって!!!危ねーな!!廊下は走るな!!」

ジャージ姿で言われると、学校の先生のように見える。
でも、いまはそんな事を言ってる場合じゃない。

「お、フェイ。なにやってんだ??鬼ごっこか??」

シャルナークはブンブンと首を横に振る。
それで全てを察したフィンクスは、フェイタンを叱る。

「フェイ。団員同士のマジ切れ禁止。一方的にキレるのも駄目だ。」

フェイタンはフィンクスを見て走るのを止めた。

「....分かたよ。」

フェイタンの怒りが収まった。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ