†長編書†

□-宿命- 八章 「明かされる力」
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いつもは暗いアジト内では、名無しさんの話題が明るく飛び交っていた。
今日は宴。名無しさんの初仕事記念日だ。
団員はシャルナークを中心に名無しさんの任務成功を祝っていた。

「おい名無しさん!!お前も酒飲めよ!!」

ウボーが名無しさんに酒を勧める。
だが、名無しさんは未成年のため飲酒は禁止なのだ。

「ウボー、私は未成年なんだけど...」

だが、そこにベロベロに酔ったクロロが更に飲酒を勧めるので、仕方なく飲むことにした。

(まぁ、だんだん慣れていくのも大切だよね...)

そう思い、どんどん酒を流し込んだ。

「なぁ名無しさん。さっきから気になってたんだが...」

クロロは横たわっているフィンクスを指差しながら問った。


「あれはどうしたんだ?」

名無しさんは返答に困り、フェイタンに視線を移す。
するとフェイタンはクロロの前まで来て説明した。

「あれはフィンがワタシの事侮辱するからやた。」

フェイタンは手刀のジェスチャーをやってみせる。
クロロは"なるほど"と頷き、その場を去っていった。

「そいえば名無しさんは何故月の命に触れたか?」

すると、その場にいた全員がわらわらと集まってきた。

「さきワタシも触わたけど、弾かれたね。」

フェイタンはクエスチョンマークを頭上に浮かべながら考えた。

「私も触れることは出来てもすぐに弾かれたわ。」

パクノダは自らの手を押さえている。

「それは俺も聞きたい。俺は触れてないけどな。」

クロロは自慢気に言うが、実は他の団員が弾かれたのを見て痛そうだったから触れてないだけなのである。

名無しさんは団員から追及されたが、すごく困っている。
何故なら、自分はただ普通に触れただけだから。

するとマチが突然立ち上がり手を叩いた。

「そういえば名無しさんが触れた時は目の色が違かった!!」
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