短い夢

□掃除の時間と甘味の時間
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「名無しさんちゃん今から暇?」
頓処を掃除していたら
沖田さんがやって来た
「暇に見えます?」
さっきも言ったけど
私は今掃除中
「見えないね」
「むぅ
なら聞かないで下さい」
「ごめんごめん
暇なら甘味でも食べに行こうと 思ってね」
「甘味!!」
私は甘味が大好き
甘味のためなら掃除くらい
サボれ……ない
サボろうものなら間違いなく
土方さんの逆鱗に触れるだろう

「沖田さん
私、甘味食べに行きたいです…」
「でも掃除まだなんでしょ?」

う…それを言われたら
何も言えない…
「仕方ないから
僕一人で行こうかな」
「お、沖田さんの意地悪!!」
私が甘味を好きなのを知ってて 一人で行こうなんて…
「あははは」
突然笑いだす沖田さん
酷い…きっと
私の事をからかってるんだ
「もう、 一人で行っったら
良いじゃないですか」
思わずそう言ってしまった私

「ごめんごめん
僕は名無しさんちゃんと
一緒に行きたかったんだ」
また私の事をからかってる
なんて思ってたら
突然近付いて来た沖田さん
「ほら
早く掃除おわらせよう
甘味処行きたいんでしょ?」
そう言うと
私の手から箒を奪ってしまった

「行きたいですけど…
沖田さんに掃除なんて」
「そんなの気にしないで
早く終わらせよう」
「はいっ!!」
沖田さんが手伝ってくれたから 掃除はとっても早く終わった

「じゃあ 行こうか♪」
「はいっ」
まさに甘味処に行こうとした時

「組長…あの巡察に」
隊士の人だ
「沖田さん?巡察って…」
まさか
「あればれちゃった?」
どうやら彼は巡察を
サボろうとしていたみたい
「お仕事サボったら
駄目ですよ!!」
「はぁ、 名無しさんちゃんに言われたら仕方ないなぁ…」
「…早く行って下さい」
甘味、楽しみだったのに…
「名無しさんちゃんごめんね、甘味は帰って来てから
一緒に行こう、だから今は…」
唇に柔らかい感触
「これで我慢してね」
「なっ///!?」
ニッコリ笑う沖田さん
「好きだよ、名無しさんちゃん」
私は甘味よりも
とろけてしまうような
甘い物を貰ってしまったようです。

end

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