★短編☆

□早起き
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バンッ



シーン



『あれ、早く来すぎたかな…ま、いっか』


誠凛高校バスケ部のマネージャー、橙咲くれはは、休日の今日、部活に早く来すぎた。


『ハァ…どうしようかな』

ワンッ!

『ん?』

タッタッタッ

『おお、テツヤ!』


部室の中にはテツヤ2号の姿があった。


『かわいいなあ…テツヤそっくり』

「それって褒め言葉ですか」

『え?それは…うわぁっ!て、テツヤ!?いつから?』

「くれはさんが来てからすぐです」

『あ、そうなの…』


ワンッ!


くれはの目の前にテツヤ1号が現れた。

そして、2号は嬉しそうに1号の元へ走って行った。


『…うん、可愛い!』

「2号が、ですか?」

『え?あ、うん、まぁ』

「そうですか。なら、良かったです」


黒子は嬉しそうに微笑み、2号を床におろした。


『良かった、って、何が?』

「さっき、くれはさんが、テツヤそっくり、かわいい、と言っていたので」

『それが…何か?』


キョトンと首をかしげるくれはを見て、少し頬を赤らめながら黒子は言う。





「くれはさんの前では、かっこよくいたいので…」

『え?』


バンッ


「あ〜、眠ぃ。あ、くれは。それに黒子も。今日は早ぇな」

「…火神くん」

「あ?」

「台無しです」

『あ、あの、テツヤ。今の…どういうこと…?』

「ハァ、火神くんが来たせいで本当に台無しですよ」

「だから、オレが何をしたって言うんだよ」

「ですから…」




黒子はくれはに近づいて行き、耳元に顔を寄せてこうささやいた。









「ボク、くれはさんが、好きなんです」






『はぇ?』



驚いたくれはは間抜けな声を出してしまった。


「返事、待ってます」

『あ、はい…////』



早起きは三問の得。

##########

「火神くんって、本当に空気読めない人ですね」

「だから、何がだよ!」

『テツヤ〜、頑張って!』


火神は結局なにがなんだかわからなかった。

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