日記内小ネタ集

□リョ幸
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前々からちょっと不安だった疑問。
ふとした瞬間に聞くチャンスがあった。


「ここはストレートに打てば戦況が変わったと思うけど」
「俺もそれは思ったけどさぁ…出来ないっしょ」
「何で?」
「何でって…あんたが柔軟過ぎなの」
「でもその前にここでチャレンジは出来ないなぁ…こうゆうの本当さすがだと思うよ」
「ども」
「敵としてはいやだけど見てると本当楽しいよ君は」
「…ふぅん…そう」
「そう」
「…あのさ」
「何」
「………」
「ん?」
「テニス以外に俺のどこに惚れたの」
「……………え」


えって…
えって…
えって………!

俺割と勇気出したのに!
恋人への解答として一番ないんじゃないの!
しかも沈黙10秒…
らしくもなく、ヘコむ。

幸村さんは考える体制のまま固まっている。
これは完全に言葉に困ってると見てとった俺は何だか悲しくなってしまった。


「なんつって…」


沈黙に耐えられず一言。
抱えていた不安が的中するってこんなに揺さぶられるものなのかな。
俺のごまかしにも微動だにせず幸村さんはまだ固まったまま動かない。


「もういいよ」


それにイラついて幸村さんの肩を叩くと幸村さんは眉を寄せた。


「何だろうな…難しい」


そして真顔で俺にそう言ったのだ。
一応付き合い始めて1年なんだけど。
返す言葉もなく幸村さんを見つめる俺の目を幸村さんは見つめ返してきた。
そして幸村さんは真面目に言いやがった。


「ここが好きって必要なのかな。箇条書にしたらそれ以外が嫌いみたいだ。俺はあ、いいなって意識する時もやだなって思う時も君が好きなんだけど」
「………」
「………」
「あぁ、そう。なるほどね」


くっそー。
抜け出せそうにない。





っていうクールそうに見えて実は幸村が好き過ぎて不安で振り回されるリョーマが書きたかった。

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