黒バス夢Book
□分からない。
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自主練を終え、着替えを済ませ部室を出る。
鍵を閉めようと体育館に向かうと笹原がモップがけをしている最中だった。
「…あ、笠松先輩!」
俺に気付くと、笑顔になる。
「モップがけ、結構慣れたんですよ。」
てっきり抱き付いて来ると思って身構えていたが手を止めない笹原。
「よしっ、終わった!」
手早くモップを片付ける。
「お待たせしました!」
俺から鍵を受け取り締めると監督に呼ばれているらしく俺についてくる。
本当こいつの考える事は分からない。
俺は女子が苦手だからあまり関わる事がないから良く知らないが、女子って皆こうなのか…
監督に鍵を返し、簡単に今日の報告を済ませる。
笹原と監督が話すというのでお疲れ様でした、と短く挨拶をして職員室を出る。
監督とアイツが2人で、何を話すんだろうな…
と考えていると、笹原はいつもよく頑張ってくれている事を思い出す。
マネージャーとして、いつも遅くまで残って選手を支えてくれている。
アイツがいるから、俺達選手は練習に専念出来る。
ふと窓の外を見るとすっかり陽は沈んでいて、辺りは真っ暗だ。
「……アイツ、待つか。」