え?俺の青春ラブコメはまちがってますか?
□されど戸塚彩加はついていた
1ページ/4ページ
「無理ね」
開口一番にそう雪乃は言い放った。
「いや、無理って。お前さー」
「無理なものは無理よ」
比企谷の反論をさらに冷たく言い返す。
何故このような状況になっているかというと、事の発端は比企谷が相談を持ちかけたいことから始まった。
なんでも、彩加にテニス部に入部してくれないか?と勧誘を受けたらしく、そのことで雪乃に相談したということだ。
「いや、要は俺が一種のカンフル剤の役割を担えばいい訳だろ?」
「あなたに集団行動ができると思ってるの?あなたみたいな生き物、受け入れてもらえるわけないでしょう?」
「うぐっ………」
反論しないのかよ比企谷くん?
「でも、あなたという共通の敵を得て一致団結することはあるかもしれないわね。けれどそれが自身の向上に向けられることはないの。個人の解決にもならないわ。ソースは私」
「なるほどな………。ん?ソース?」
「えぇ。私、帰国子女なの。中学の頃に転入したのだけれど、その転入したクラスの女子、いえ学校の女子は私を排除しようと躍起になったわ。誰一人として私に負けないように自分を高める努力はしなかった。………あの低能ども…」
うわ、何か雪乃の背に禍々しく燃える黒紫色の炎が見えるんですけど………これは、開口してはいけないものを開いてしまったのでは?