GTO 2012 

□似た者どうしだからこそ……
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「はぁ〜。やっと終わった……………」  

親父から仕事があり、一晩寝ずに書類を片付けた。そしてベッドに入った瞬間、携帯がなった。



『件名:仕事だ
 アインフラム社からの急遽依頼がはいった。これも片付けろ。絶対だ』

俺は携帯をベッドに放り投げる。その後すぐにパソコンに向かう。

そこにはメールに付属された書類が何百枚もあった。

これは全て親父の、『御影財閥』の仕事だ。親父はいつも仕事に困ると俺に回してくる。

「…………この量だと、今日は学校には行けないな、」

俺は思い、学校に連絡を入れた。


「……あっ!教頭先生ですか?御影です。スミマセン。急に親父の会社から仕事が入ってしまって……………はい。今日は休みます。すみません」

俺は電話を切り、パソコンに向き直る。そして髪を後ろで結び、メガネを掛ける。

「さっさと終わらせて、学校に行こっと」











「…………やっと…………終わった………送信………っと………」

机に倒れかかったまま、パソコンのEnterボタンを押した。


「くっそ、…………何でこんな時間かかるかな………」

外を見ればもう日が暮れていた。

「まあ、5日間寝なかったあの最悪の一週間に比べれば、まだましか………」

俺はメガネを外し、冷蔵庫に向かう。

プシュッ!

と、取り出したコーラから炭酸特有の音がなる。

俺はそれを全て飲み干す。



「ふぁ〜あ!……もう寝よ………」

俺はベッドに入り、眠りについた。











「んっ…………うぅん…………」

携帯の目覚ましとカーテンの隙間から入る太陽の日差しが俺を起こすには十分だった。

「あ、朝か………………」

目の前には9:36を指している時計。俺は起き上がり制服に着替えて、キッチンに向かう。

簡単なベーコンエッグとトーストを作り、食卓に並べる。テレビを付ければ朝のニュース番組があった。

「いただきま〜す」

『さあ!今日のテーマは“暖かい家族の朝食”です!』

「ん?」

テレビには仲良く朝食をとる家族の様子が映っていた。

「……………あんなの、所詮は………」

俺はテレビを消して家を出る。
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