SHORT-STORY
□時を越えて
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愛実の居たソファー周辺が煙に包まれる。
「なっ…!
敵襲か!!」
獄寺がリングに火を点した。
「敵襲じゃねーな」
「みたいだね」
もくもくと立ち上った煙が消え、
徐々に視界が開ける。
ソファーに居た愛実のシルエットはどこか、
いつもと異なった。
「おや」
「いったーい…!
もう、何なのよ……ランボくん」
そこに居た愛実は
「……ここ、どこ…!」
あまりにも、幼かった。
「10年バズーカみてぇだな」
「恐らく、小さき頃のオレの仕業でしょう」
「ってことはよ…?」
「10年前の愛実ちゃん!?」
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