SHORT-STORY
□ビー玉ふたつ
1ページ/4ページ
「ねぇ恭弥ぁ」
「何、愛実」
「つまんない」
応接室のソファーにごろごろと居座る君。
何考えてるんだろうね。
「知らないよ」
「そんなぁー…」
「暇なら手伝ってよ」
「それは嫌!
文字見ると頭痛くなるもん!」
じゃあ、仕事終わるまで待っててよ。
「ねーえ?」
「……」
「つまんなーい」
「……」
「恭弥ーっ!!」
「うるさいよ」
何回目かわからない溜め息。
原因は紛れも無く、君。
「恭弥の髪ってサラサラだよねー…」
「あんまり触らないでくれる」
「良いじゃない!
付き合ってるんだからっ!」
そう言われてもね。
「サラサラーっ」
「はぁ」
そして、また溜め息。
.