企画&キリ番

□きみ、が消、えた
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緑たなびく並森の〜
と携帯から待ち歌が流れた後ガシャっと電話をとる音がした。
「何のよう?君今任務中じゃないの」
不機嫌そうな声がした。
「任務中よ。ちょっと話があったの」
私は今日、ミルフィオーレに偵察に来ていたそして・・・・・・つかまった。
私は白蘭と呼ばれた男に今、銃を突き付けられている。
「ねえ恭弥?私の事好き?私はね、大好きだった」
「何で過去形なの?」
過去形にしなきゃいけないの。お別れだから。
「いいから答えて」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・愛してるよ」
恭弥・・・・・ありがとう。私も愛してる。その言葉をのみこんだ。
「ありがとう恭弥。私も愛してたわ」
涙が出そうだ。でも泣いてはいけない。あなたと私はこの電話を最後に・・・・・・別れるのだから。
「君どうしたの?」
「何にもないわよ」
駄目・・・・駄目!!今私があなたに助けを求めれば私は死ぬ。それは駄目。私は確かにボンゴレ幹部、雪の守護者。だけど・・・・・私は・・・・・
























だから私は今を生きるわ。ごめんなさい、ボス・・・・いいえ、沢田綱吉。あなたはいいボスだったわ。でも私はあなたをミルフィオーレに渡す。恭弥にまた出会うために。
「ねえ恭弥・・・・大好きだったから・・・・」
「いったい何なの?」
もう話はお仕舞いにしなきゃね。
「大好きだったから私を忘れないで・・・・」
いきなり消えて忘れないでは私の我が儘かな?でも、忘れないで欲しいの。
「!?」
恭弥が焦ってるのが電話でもわかる。
「ごめん。ごめんなさい恭弥。愛していたわ。これは嘘じゃない。だけど駄目なの・・・」
「何が駄目なの?」
いつも通りの恭弥の声に戻ってる。よかった。恭弥が取り乱したりしたら私・・・・きっと助けを求めてしまうから。
「あなたが好き・・・・だからもう・・・・一緒にはいられない
涙が出そうだ・・・・でも私はぐっと堪える。
「君・・・・何言ってるの?」
「ごめんなさい・・・・ごめんなさい・・・・恭弥・・・・理由は話せない・・・・でも私は・・・・あなたが嫌いになった訳じゃないから・・・・・」
はやく切らないといけない。だけどまだ・・・・恭弥の声を聞いていたい・・・・・
「いい加減にしなよ。それ以上言ったら・・・咬み殺すよ」
今度会うときは私はきっとあなたに咬み殺される立場になってるわね。仕方ない・・・自分が決めた事だからね・・・・
「ごめんなさい・・・・本当にごめんなさい。私はあなたに・・・・また会う事だけを望み・・・生きていくから・・・だからあなたも・・・・頑張って・・・・・・・・・・・・・・・・さようなら・・・・・きょ・・・・・・・・・・・・・・ボンゴレ幹部・・・・・雲の守護者、雲雀恭弥・・・・・」
もう私はあなたの名を呼んではならない・・・・
私は恭弥の言葉を聞かずに電話をきった。

「これで・・・・よかったの?」
私は白蘭を見上げる。
「うん。君にはこれからミルフィオーレにいてもらうよ」
これが、私が生きるための条件。私はミルフィオーレに・・・・ボンゴレを売る。最低の人間だ・・・・・
「あんた、最低の人間ね」
私は言った。白蘭はニッコリ笑ったままだ。私は泣かない・・・・泣いちゃいけない・・・・私は戦う・・・これからは・・・・ボンゴレの敵。ミルフィオーレファミリーの一員として・・・・・















きみ、が消、えた
(私は消える)(これからはミルフィオーレとして生きる)(次に会ったら雲雀を私は・・・・・)







END

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