long

□1
1ページ/3ページ



いつものバス停
今日も天気が良く青空が眩しい

青い帽子に赤いぽんぽんの付いた彼は、上着のポケットに手をつっこみながら白い息を吐き出し友人を待っていた。

今日は学校が休みでここで待ち合わせをしているのだ


「スタン!」

向かい側の歩道から緑の帽子をかぶった彼が元気に手を振りながら駆けてきた

「よぉカイル」

スタン・マーシュは笑い返した


「ケニーは?」
「いや、まだだな」

カイル・ブロフロフスキーはスタンの横に並ぶと手を擦り合わせ眉を寄せた

「何だよ、まだかよ」
「どうせ親がまたハッパでもやってラリってんだろ?」
「「はははは」」

仲良く笑っているとオレンジのフードを被った彼が現れた

ケ「もご(やぁ)」
ス「よぉケニー」
カ「遅いよケニー!」
ケ「もご(ごめん)」

ケニー・マコーミックはカイルの横に並び、あと1人来る友人を待つことにする



今日は4人でバスケをする予定なのだ

昨日の学校の昼休みに、カイルが3Pシュートが出来るようになったとはしゃいでいる所を
3人を待たせている彼が「ふん、おいらなんて一歳の頃から出来んだよユダヤが」と茶化してきたため対決することになったのだ。

こうして集まっているのも、2人の言葉が本当かどうか確かめるため

スタンとケニーはそれを証明するために付き合わされた形になる



3人が息を白くして待っている中、ようやく「おぃ! おい、お前ら!!」の声と共に、水色の帽子を被る太った彼が走ってきた

これでいつもの四人が揃う。

楽しそうにニタニタ笑いながらケニーの横に並んだ。

エ「おい、お前ら! 超気になること教えてやろうか!?」
ス「何だよ、気になることって」
カ「遅いんだよデカ尻! どんだけ待たせるんだ!!」
エ「うるせぇユダヤ!! 黙って聞け!」
ケ「もご?(母親がAVデビューでもしたの?)」

スタンとカイルが吹き出す。

エリック・カートマンは目つきを悪くするとケニーの肩を殴った。


エ「はーはーはー面白い冗談だ。ちげぇよ! お前ら黙れ!! おいらが言ってんのは新しい情報だ!」
カ「誰か引っ越して来るんだろ。この町に」
ス「dude! マジかよ、誰か引っ越して来んのか?!」
ケ「もご(知らなかった)」
エ「…!」


カイルの一言にカートマンは目を見開く。

せっかく自慢してやろうと思ってた新しい情報が、まさかカイルの口から先に言われてしまうとは

さらに目付きを悪くするカートマン。
カイルはさも当たり前のような顔をしてこっちを見ているので尚更気に食わない


エ「はぁ!? 何であほユダヤが知ってんだよ!!」
カ「うるさいカートマン! 引っ越して来る場所が僕の斜め前の家だったら猿でも分かるよ!」
ス「へー、カイルん家から近いのか」
ケ「もご(どんな人?)」
カ「それがママから聞いたん「なぁーお前らー。おいらの方がもっと詳しく知ってんだぜーなぁー?」

鼻に掛かるような猫なで声で話を遮って来たカートマン。

若干嫌な顔をするも、これ以上面倒事を起こしたくないカイルは渋々ながら口を閉ざした。

小声で「クソッ」とは呟いたけれども。



 
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ